〝NGなし〟で急成長した杏奈

2012年07月29日 18時00分

 女子陸上400メートルリレー代表は31日のロンドン入りを前に現在、ドイツ・フランクフルトで最終調整中。その中で、最も注目を集めるのが女子高生スプリンター・土井杏奈(あんな=16、埼玉栄高)。日本陸上界で戦後最年少での五輪切符を手にし、その愛くるしいルックスと実力で一躍陸上界のアイドルとなった土井。その急成長の秘密は〝NGなし〟だった。

 ロンドン入りを控えた土井は「決勝進出が目標。最高の走りで役割を果たしたい」と目を輝かせ、臨戦態勢整えた。それでも練習中も笑顔を見せるなど、16歳の女子高生は五輪の大舞台のプレッシャーに屈することはないようだ。

 6月の日本選手権では女子短距離界のエース福島千里(24=北海道ハイテクAC)を猛追する走りを見せ、戦後最年少で代表切符を獲得。身長158センチと小柄ながら、驚異的な足の回転速度が持ち味。肉体的にも土井は体脂肪率7・6%を維持しており、福島の9・0%を上回っている。将来的な魅力も大きい。

 埼玉栄高校陸上部の清田浩伸監督(50)は土井の指導法についてこう明かす。

「練習はしっかりやっていますが、日常生活でとやかく言わないのがいいんだと思う。何をしてもOKという方針です。食事制限もなし。アイスを食べてもいいし、アメもガムも何でも食べてますよ。下手に禁止事項を設けてるとストレスたまりますからね」

 16歳という非常に多感な時期。指導者から管理を強要されれば、逆に反発を招きかねない。そこで、清田監督が作り上げた伸び伸び育てる環境が土井の成長を後押ししているのだ。

 一方で、清田監督は「スポーツ紙に1面で報じられて以降、テレビ局が全局、高校に殺到するし、それをさばくのが大変」と加熱するメディアへの対応に苦慮した。

 ドイツ入りする際には成田空港で恋愛小説を購入し「結構(恋愛ものは)読みますよ。恋愛がしたい?それは…大丈夫です」と照れくさそうに話す姿は16歳の乙女そのものだ。

 まずはフランクフルト合宿でのサバイバルに勝ち抜くことが必要だが、このまま成長を続ける土井への期待は大きくなるばかりだ。

 

16歳の杏南は恋愛小説持参