NHK朝の連続テレビ小説「花子とアン」が、昨年放送された「あまちゃん」を超える視聴率を記録している。そうしたなか「視聴率だけでなく『あまちゃん』と同じく、流行語大賞も狙えるのでは」との声も上がり始めた。その流行語候補とは、山梨県の方言「てっ!!」だ“って”。

 第4週(21~26日)の週間平均視聴率が21・9%と、放送開始から毎週21%を割ることなく勢いに乗り続けている「花子とアン」。数字だけ見るならば、平均20・6%の「あまちゃん」を超える勢いだ。


 ただ、「あまちゃん」は、大流行になった「じぇじぇじぇ」を世に出した。ご存じの通り岩手県・三陸地方の方言で、驚いたときに発する言葉だが、ドラマの中では主演の能年玲奈(20)が何度も使った。その結果、昨年末の新語・流行語大賞では「今でしょ!」(林修)、「お・も・て・な・し」(滝川クリステル)、「倍返し」(ドラマ「半沢直樹」)とともに年間大賞に輝いたのは記憶に新しいところだ。


 方言ならではの響きがまた心地よさを醸し出していたのだろうが、今回の「花子とアン」でも出演者たちが盛んに連発している方言のセリフがある。それが「てっ!!」という言葉だ。山梨の方言で「じぇじぇじぇ」同様、驚いたときに使われる。標準語では「えっ」「あら」「まぁ」といった意味だ。


 この「てっ!!」をヒロイン花子役の吉高由里子(25)はもちろん母親役・室井滋(55)や父親役・伊原剛志(50)らも、何かが起こるたびに言いまくっているのだ。


 花子は上京し、華族のお嬢様らが通う女学校に入学。上品な山の手言葉を話すようになるが、それでも何かに驚いた時には、つい方言の「てっ!!」が出てしまう。


 芸能プロ関係者は「確かにあのドラマでは、必要以上に『てっ!!』が連発されている。だから業界内では、NHKが『じぇじぇじぇ』の再現で流行語になることを狙っているのでは、と噂になっている」と指摘した。


 いまのところは、流行語になるような兆しはない。「『じぇじぇじぇ』は“じぇ”を3回繰り返すから印象に残るが、『てっ!!』は繰り返したりしない方言なので、印象に残りにくいのかもしれない」(同)


 とはいっても、今後も高視聴率が続けば話は別だろう。


「物語が進むにつれて、吉高が『てっ!!』を連発するようになれば流行するかもしれない」(同)と言うが、果たしてどうなるか。


 (視聴率は関東地区、ビデオリサーチ調べ)