アイルランド出身のミュージシャンで俳優、政治活動家としても知られるボブ・ゲルドフ(62)に悲報が届いた。娘のピーチズ・ゲルドフさんが、わずか25歳という若さで他界したのだ。10代のころから“お騒がせ娘”として欧米メディアをにぎわせてきたセレブ2世だったピーチズさん。今のところ「自然死」とされているが、実は死を予言するような不気味な出来事が立て続けに起きていた。



 英BBCなどによるとピーチズさんは7日、英国・ケント州ルータムの自宅で倒れているところを発見され、搬送先の病院で死亡が確認された。現場の様子から事件性はなく、詳しい死因を調べるため9日に検視が行われたが、判明するまでには時間がかかるという。


 ピーチズさんをめぐっては不思議な“事件”が起きていた。亡くなった前日、ゲルドフは、2000年に41歳で薬物依存により死亡した元妻のポーラ・イェイツとその娘のピーチズさんのツーショット写真をたまたまツイッターにアップしていたのだ。英メディアの中にはそれを「悲劇を予言した写真」と指摘したところもあった。


 さらに不可解な出来事が昨年12月にピーチズさん自身を襲っていた。自分と生後8か月になる息子と自宅で撮ったツーショット写真をネットに投稿していたが、その写真は、息子ではない赤ちゃんの手がピーチズさんの髪をつかむような角度で写った“心霊写真”だったのだ。


 ピーチズさんは「この家は1920年代にお金持ちの夫婦によって建てられたもの。妻は妊娠中に気が変になってバスタブで自殺したらしい」と解説。「怨念のようなものは感じられない和やかな雰囲気の家」と説明していたが、ネット上では話題を呼んだ。


 ピーチズさんは15歳から英ファッション誌「エル」のモデル兼コラムニストを務め、テレビタレントとしても活躍。キュートな容姿や奇抜な発想から、欧米の若い女性たちのカリスマ的存在だった。私生活では、19歳で電撃結婚するも半年で離婚。薬物を過剰摂取し、救急搬送されたものの、翌日にはケロッとした表情で招待されたプレミア試写会のレッドカーペットに参列するなど、「お騒がせ娘」でもあった。


 父親のゲルドフは1984年、アフリカの飢餓救済のため、欧州のトップアーティストたちに呼び掛け「バンド・エイド」を実現させた仕掛け人で、音楽とチャリティーを結び付けるきっかけを作った人物として知られている。


 ゲルドフは「我々は悲しみに暮れています。ピーチズは最もワイルドで面白く、ウイットに富んで、家族の中で一番おかしなやつでした。こうやって書いていると、改めて打ちのめされます。なんて美しい子供だったか。彼女に僕たちはもう会えないなんてあり得るんでしょうか? こんなことに耐えられるんでしょうか? 彼女を永遠に心から愛し大切にします」との声明を発表した。