ロックバンド「キャロル」の元メンバーで、肺がんで闘病中のジョニー大倉(61)が13日、都内で奇跡的な復活ライブを行った。

 昨年6月、定期健診で肺がんが見つかり、医師から余命2週間と宣告されたジョニー。それ以来治療に専念し、同9月に退院したものの、同12月には再び入院した。そして今年3月、治療経過が良好なことから退院。キャロル解散日となる、この日のライブに間に合った。

 車いすでステージに上がったジョニーが「死のふちから舞い戻ってきたジョニー大倉です!」とあいさつすると、熱狂的なファンから「ジョニーお帰り!」という声が飛んだ。

「もうこんなことできないと覚悟していましたが、家族の愛、友達の愛、ファンの愛でここまでできました」と涙ながらに話したジョニーは、キャロルの代表曲「ファンキー・モンキー・ベイビー」を含む計7曲を披露。がんで闘病中とは思えない張りのある声でファンを魅了した。

 ライブの途中には「キャロル」の生みの親であるミッキー・カーチス(75)も登場。「ライブ見たら、すげーいいよな。一番心を打たれた。やばかったころから這い上がってきて、ジョニーは殺しても死なないな(笑い)。これからもどんどん目標を立てたほうがいい。病気忘れるから」とエールを送った。

 最後にジョニーは「これからもロックンロールを歌い続けます。頑張って、頑張って、頑張り抜く」と宣言。車いすでステージを降りるときは涙を流した。

 関係者によると、現在は月に一度の抗がん剤治療を行っているという。今後の展開は未定だが、可能な限りライブを行う方向だ。ジョニーはその生きざまでロックンロールを体現していく。