落語家・桂文枝(70)の「三枝改メ 六代桂文枝襲名披露公演」大千穐楽(おおせんしゅうらく)が8日、大阪市内にあるフェスティバルホールで行われた。

 2012年7月から始まった1年8か月という長い襲名披露公演では全国47都道府県のほか、フランス、ベトナム、タイでも公演を行い、のべ112公演で20万人を動員した。

 そのスケール同様に大口上も空前の規模だった。壇上には桂歌丸(77)、林家木久扇(76)、三遊亭円楽(64)、笑福亭仁鶴(77)、桂ざこば(66)、桂文珍(65)ら総勢18人にも及ぶ東西の看板が顔を並べた。

 さらに、文枝の口座の幕前には明石家さんま(58)と、その元師匠の笑福亭松之助(88)が登場。さんまは襲名披露の期間を「1年半」と言ったところ、文枝は「1年8か月」とすぐに訂正。

 そこから「細かい」と「大ざっぱ」の言い合いになり、さんまは「襲名のときに申し訳ないです。オーバーに言いやがってと言いますけど、あれね、佐村河内さんと新垣さんを見てたら、僕と三枝さんみたいな感じ。(佐村河内氏が)『オーバーに言ってる。あれはウソだって』。あれは新垣さんのが正しいですから」と旬の話題になぞらえて“クレーム”を出し、文枝を苦笑いさせた。

 その口座では六本木男声合唱団倶楽部と競演し、作曲家の滝廉太郎を描いた新作の創作落語「~熱き想いを花と月に馳せて~瀧廉太郎物語」を披露。「荒城の月」などの合唱と落語のコラボで、観客を聞き入らせた。

 最後に文枝は「みなさん、これからも、六代文枝をごひいきによろしくお願いいたします」とあいさつ。万雷の拍手の中、襲名披露公演は盛大に幕を下ろした。