元TBSアナウンサー山本文郎さん(享年79)が、肺胞出血のため26日に死去した。

 死因となった肺胞出血は、あまり耳にしない病名。本紙コラムでもおなじみの美女医・おおたわ史絵先生に解説してもらった。肺胞とは、肺を構成する小さな器官。毛細血管が網の目状に張り巡らされており、血液中の二酸化炭素を取り込み、酸素を送り出す、いわゆる“ガス交換”が行われている。

「(肺胞出血は)病名というより、状態だと考えてください。鼻血が出ているようなもので、肺の中で毛細血管が切れた状態です。出血が少量なら治ることもあります。あくまで推測ですが、山本さんは大きめの血管が切れた可能性もあります」

 どういう人に、この症状が起こりやすいのか。

「長年、糖尿病を患っている方は、血管の壁がもろくなっていますから、毛細血管が損傷しやすくなっています。山本さんは40代のころに糖尿病を患われていたようですから…。また一般的に、血液をサラサラにする薬は出血傾向が出ることがわかっているので、血管がもろくなった状態の方がそういった薬を飲むと、より損傷しやすくなるということもあります」

 糖尿病だけでなく、生活習慣病で血管に負担がかかっている人にとっては、決して無縁ではない症状だ。