ソチ五輪が開幕。音楽業界にとってもビッグビジネスチャンスとあって、関係者は選手の動向を熱く見守っている。

 NHKはコブクロの「今、咲き誇る花たちよ」、テレビ朝日は福山雅治の「GAME」などとテレビ各局がソチ五輪番組用にテーマソングを採用している。そんな中「冬季五輪の最大のビジネスチャンスはフィギュアですよ」とはある音楽関係者。ひとたびツボにハマれば、爆発的なビッグビジネスになるという。どういうことなのか。

 2006年に荒川静香氏がフィギュアで金メダルを獲得したときは「イナバウアー」という演技とともに流行したのがフリープログラムで使用した「トゥーランドット」という楽曲だ。

「基本的にはクラシック音楽なので、いろいろなところがCDを作りましたが、当時、この楽曲を収録したレコード会社ではCD30万枚を売り上げた。配信でも相当数を売り上げた」と前出の音楽関係者。

 これは金メダルを獲得したからこそのビッグヒット。同関係者は「2010年のバンクーバーでは高橋大輔選手が銅メダル、浅田真央選手が銀メダルと表彰台には上がりました。快挙といえば快挙なのでしょうが、やっぱり荒川選手ほどの“引き”はなかった。もともとのフィギュアファンは買ってくれるでしょうが、フィギュアにそれほど執着してない人までは取り込めなかった」。やはりメダルの色は大いに影響があるという。

 日本の金メダル候補は浅田選手。しかも、ソチ五輪を最後に引退を表明している。ここでのメダルの色は誰もが注目しているところだろう。

「ここ数年間、EMIさん(現ユニバーサル)は毎年、浅田さんのスケート使用曲をCD化しています。今年も『浅田真央スケーティング・ミュージック 2013—14』をリリースしています。もともと『真央』という名前だけでそこそこのヒット作になるそうですが、選手としてはこれが最後。金と金以外の色ではCDの動きが違う。大フィーバーとなればそれこそ、国民的人気の真央さんですから、荒川選手の数字も超えるかもしれない。是が非でも金メダルで有終の美を飾ってもらいたいと思っているでしょうね」と同関係者。

 ここは何としても後世に残るような演技で日本中を大フィーバーにしてもらいたいものだ。