朝日放送(ABC)は21日、大阪市内の同局内で新春社長会見を行い、脇阪聰史社長は、板東英二(73)の同局番組出演にGOサインを出した。

 板東は一昨年に起こした悪質な所得隠しの問題で芸能界から干されている。当時、看板番組「おはよう朝日です」に火曜日レギュラーコメンテーターとして出演していたが、昨年4月に降板。

 そうしたなか20日に吉本興業入りが発表され、各局の起用の有無の判断が待たれていた。

 脇阪社長は「(降板は)出演者の交代時期だった。単純にコメンテーターの交代ととらえている」と言い切った。さらに「今後のABCにおける番組は決まってないが、社として(出演に)どうのこうのというのはない。おはよう朝日に再起用? 現場のプロデューサーの判断が最優先される」と復帰に含みも持たせる。

 続けて脇阪社長は、板東の謝罪会見について「納得している」と、驚きの判断を下した。

 板東は昨年11月に釈明会見を行い突然、植毛していたことをカミングアウト。

「約20年、ずっと植毛をやってまいりました。カツラは経費として落ちると聞いておりましたんで、当然植毛も落ちると勝手に思っておりました」と発言した。また、架空外注などについての明確な説明はなかった。

 編成・制作担当の松田安啓取締役は「(板東が)吉本に入る前と後のスタンスになんら変わりない。ご出演に関しては、なんら支障はない」と局としての立場を明かした。波紋を呼ぶことは確実だ。