日テレ慈恵病院に事前の取材依頼や問い合わせ一切してなかった

2014年01月20日 11時30分

【放送中止騒動】芦田愛菜(9)主演の日本テレビ系連続ドラマ「明日、ママがいない」に対する抗議に対し、日本テレビ側は「ドラマは子供たちの心根の純粋さや強さ、たくましさを全面に表し、子供たちの視点から『愛情とは何か』を描いたもの」と説明し「ぜひ最後までご覧いただきたいと思います」としている。

 人権か、表現の自由か――。それを語る上で重要なのは、制作チームが児童養護施設の現状をどれだけ事前取材していたのかがポイントになる。国内唯一の赤ちゃんポスト「こうのとりのゆりかご」設置に尽力した慈恵病院で看護部長の田尻由貴子氏は本紙に衝撃の事実を明らかにした。

「『赤ちゃんポスト』を扱うということは、我々の病院を扱うということ。それなのに日テレの人から取材依頼や問い合わせはこれまで一切来ていません。私たちはどんなドラマが放送されるのかも知らず、初回の内容を見て驚きました。これでは子供たちは傷つきますよ。フィクションだからで済む話ではありません」

 波紋は広がるばかりだが、日テレはどんなに集中砲火を浴びようが、現時点では放送中止など毛頭考えていない。それにはこんな理由がある。

「ドラマの内容には自信を持っている。今は批判の声も多いが、最終回を見終えた後『これが言いたかったのか~』と賛同してもらえると思っている」と日テレ関係者。

 さらに、慈恵病院が日テレを訴えても、ドラマは、報道や情報番組でのヤラセとは全く質が違うため、BPOも審議入り→放送中止にはならないと日テレが見込んでいるフシもある。

 BPOの担当者も本紙に「前例では、放送人権委員会の審議入りの条件は人権を侵害された当人からの申し出があること。今回の場合、その点がどうか」と慎重な構えを見せている。