人気タレントで歌手のやしきたかじんさん(享年64)の訃報から一夜明け、長年たかじんさんと親交のあったタレントの太平サブロー(57)が大阪市内で8日、会見を開いた。

 たかじんさんとは、サブローが漫才ブームで人気絶頂だった約30年前からの旧知の仲。
「僕にとって夜の北新地のインストラクターでもあった。クラブに入ると長くても20分、『水割りが出てくるのが遅い』と15秒で店を出ることもあった。『芸人は自分のカネで飲んで栄養にするんや』と。でも本当はとても繊細な人で、見限られないために豪快さでカバーしてたのだと思う」

 サブローは26年前にコンビで強引に独立したことで一時芸能界から干されていたが、吉本復帰に一役買って出たのもたかじんさんだった。

「僕を中村(秀雄)会長のところまで引っ張っていって、一緒に土下座をして『こいつを戻らせてくんなはれ、何かあったら僕が責任取るさかい』と。パワーで押し切ってくれたんですが、すごい気持ちのある人でした」

 芸人人生の恩人の死にサブローは「まだ消化できない。やってほしいことはまだまだあったけど、現世を卒業して次のステップにいきはったんやと思う」と故人をしのんだ。