人気急上昇「貝がらブラッコ」は地方局逆襲の象徴

2014年01月10日 11時00分

「貝がらブラッコ」。左からポチャッコ、プリティ、ビューティ。「謎のアイドルラッコユニット」という設定 (C)UCP

 正月の里帰りで、いろいろな県で働いている中高時代の同級生とバカ騒ぎした人も多いだろう。各都道府県の47人が一堂に会したとき、秋田県民と広島県民と愛媛県民だけに通じる共通の話題がある。「貝がらブラッコ」だ。他の県民には「?」なこのキャラクターが生まれた背景を調べると、地方のテレビ局同士でタッグを組む動きが見えてきた。キー局に対抗すべく、地方局が逆襲をはたす!

 



 本紙記者も年末は地元秋田に里帰り。実家でテレビをつければ、東京では見たことのないキャラが踊っていた。貝殻をブラジャーがわりにつけた3匹のラッコ。「ブラッコ♪ ブラッコ♪」。歌声がやけに耳に残る。


 放送するのは秋田放送(ABS)だが、秋田限定のキャラではない。事業企画部の佐々木充宏さんは「もともとは広島ホームテレビと愛媛朝日テレビ、DLEが作ったキャラです」と話す。


 テレ朝系列の広島・愛媛の局が、フラッシュアニメ「秘密結社 鷹の爪」で有名な「株式会社DLE」と制作。2010年10月から両県で天気予報の“背景”として放送開始されると、バカバカしい内容とかわいらしさが話題を呼び、ネット上で「天気予報の内容が頭に入らない」と人気が爆発した。


 そこにABSが目をつけ、12年5月から放送を始めた。約1年間放送しただけで秋田県民の認知度は75%! 携帯ストラップやDVDも発売されたが、さらに「『忘年会で曲を流したい』『幼稚園の発表会で使いたいからCDはないの?』という問い合わせが多く届いている」(佐々木さん)


 不思議なことにABSは日テレ系列。物理的距離どころか、系列を超えた局のコラボは非常に珍しい。利害関係が一致したのだ。


 ブラッコのプロデューサー江口文治郎さん(DLE)が詳しく解説する。

 

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