渡辺いっけい初主演映画「いつくしみふかき」公開記念記者会見 「悪(わる)いっけいがでてますよ」

2020年06月25日 13時34分

渡辺いっけい

 

   俳優の渡辺いっけい(57)が25日に都内で行われた主演映画「いつくしみふかき」(大山晃一郎監督)の公開記念記者会見に出席した。

 意外にも映画初主演となる渡辺は「毎日、舞台あいさつをやるつもりでしたが、コロナでできなくて。6月17日から公開となったんですが、イベントができなくて、劇場の外に“たまたま、いた”形で、私たちがあいさつをさせていただいた。テレビを中心に映像のお仕事をさせていただいていたんですが、もう少し、パーソナルな感じで携わった仕事というのは意味があるなと思いました。見た人には伝わる映画だと思っているので、一人でも多くの人に見ていただきたいなと思います」と頭を下げた。

 大山監督は「オンラインでの公開も考えましたが、やっぱり映画館にこだわった作品。何とか公開にこぎつけられました」と感謝した。

 長野県からのリモート出演でダブル主演の俳優・遠山雄一(36)は「テアトル新宿での公開で舞台あいさつするのが夢だったんですが、できなくて残念です」と話す。映画は遠山による企画がきっかけで「映画化をしたいと思ったのは、僕は無名俳優で、このまま無名俳優で終わるわけにはいかないなと」と映画に懸けた思いを語った。

 渡辺が同映画に出演を決めた経緯を聞かれると「9年ぐらい前に大山君が助監督の作品があって、その作品に面白い演技をするのがいて、それが遠山君で。それで何回か芝居を見に行って。オファーを受けて、面白いことができそうだなと。テレビは不特定多数を相手にするので、役者として分かりやすい表現をしている役者になっていたなと。自分の中に閉塞感が生まれていた時期だったので、自分の中でいいなと。たとえ、失敗しても、自分に傷がつかない。だからいいなと」といたずらっぽく笑うと、大山監督は「悪(わる)いっけいがでてますよ」と突っ込んだ。

 新しい自分を求めて、映画に飛び込んだ渡辺。「僕は自分がどのように画面が映っているか、分かっているタイプの役者なんですが、完成した映画を見た時に、自分の知らない顔がいくつもあった。映画を見た知人にも『あれ、いっけいさんですか?』と言われて。多分、それは悪いことではないんだろうなと思っています」と、手応えを感じたそうだ。

 ステイホームでの自粛期間中は「30年間たまりにたまった台本をシュレッダーにかけました。あとはウオーキングですね、オレは役者と言えるのかと。みなさん、そうなんでしょうけど、自問自答する時間でした。役者としての変化は、単純に自信がなくなりました。お仕事いただけるのかと。そんな時にこの映画のお仕事だったので、僕はこの映画に救われてます」と明かす。

「僕の想像以上に自粛明けに映画を見に来ていただける方が多くて。生のお客さんの顔を見たのは、僕にとってすごく大きなことでした」と語った。

 映画「いつくしみふかき」は、お互いを実の親子だとはしらないまま、共同生活を演じる父・広志(渡辺)と息子・進一(遠山)の物語。