【ヤマカン×中村×伊藤「風立ちぬ」鼎談②】宮崎監督 少女への本音も出して

2013年09月05日 16時30分

やっぱり見たい宮崎新作 美少女への本音も出して

 

――最後に、今作が“遺言”となりそうですが、次の宮崎作品がもしあれば見たいですか?

 

中村:そりゃ見たいですよ。できるなら永遠に新作を見たい。こんなに綺麗に終わってしまっていいのかなって。葛藤して苦闘する見苦しさもふくめて、人間・宮崎駿を僕ならもっと見せてほしいです。

 

山本:僕の中での宮崎物語はいったん完結しているので、次を見たときがっかりするかもしれない。見たいのもあるますけど、怖いですね。

 

伊藤:今回、兵器に関して出したから少女に関する作品も見たいですね。

 

中村:そうですよ、美少女にも本音を出し切ってくれないと(笑い)。でも、宮崎さんもひょっとしたら今のアニメ見てるのかなって思ったのは、今回妹を出してますよね。妹がうけてるとか、たぶんあまり詳しくは知らないだろうけど「妹? 俺だって好きだぜ」って。おれの方が妹うまくやれるよと。プロデューサーから言われてやりました的な迷いは全然なくて、自身満々でやっているなあと。

 

伊藤:でないと「にいにいさま」ってやれませんからね。

 

中村:ふと思い出したのは、「魔女の宅急便」のムックだったかな、キキが病気で寝ててベッドから起き上がるカットについて、宮崎さんが延々と弁解してて。たしかベッドから物憂げに起き上がるとき、キキのふとももの付け根まで見えるんですよ。それを”ふとももを描きたいカットではないから“なんて余計な弁解をくどくどするから、かえって僕みたいな人間でも気がつくんです。ああ、宮崎さんってそんなにふとももにこだわりあったんだなって(笑い)。わかりやすい。

 

――かわいげありますね

 

山本:「魔女の宅急便」のボツポスターはトイレに座って物思うキキというのがありましたからね。あれは斬新だったなあ。

 

伊藤:それ、よく思いついたなあ。もう描きたいって言えばいいじゃない(笑い)。

(構成:徳重辰典)