ナイナイ矢部のひと言で「黒霧島」歴史的快挙

2013年08月19日 16時00分

矢部浩之(囲み写真は芋焼酎「黒霧島」)

 芋焼酎「黒霧島」の霧島酒造(宮崎県)が、焼酎・泡盛メーカーの2012年売上高ランキング(帝国データバンク調べ)で初の首位(前年は2位)に立った。一時は低迷していたメーカーが、9年連続トップだった麦焼酎「いいちこ」の三和酒類(大分県)から首位の座を奪う歴史的快挙となった。

 霧島酒造は1916年創業の老舗メーカーだが、長く低迷し、一時は社内で「芋焼酎撤退」も議論された。そんな状況を一変させたのが98年に発売された黒霧島。仕込みに白麹を使う焼酎が97~98%を占めていた時代に、あえて黒麹を使い、さらに当時の食品業界では“タブー”とされていた黒いラベルを使用。味の良さと、目を引くデザインでジワジワと売り上げを伸ばしてきた。

 その売り上げを爆発的に伸ばしたのが実は、ナインティナイン・矢部浩之(41)のひと言だった。2002年秋にテレビ番組の企画で矢部が「うま~!」と絶賛。すると翌日から「3日間で前年の1か月分売れた」(江夏拓三専務)。以後、03年から10年まで8年連続前年比2桁増の急成長を遂げ、中でも04年は42・2%という驚異的な伸びを記録した。

 震災の影響から11年は前年比2・9%と伸び率が落ちたが、12年は6・1%増の515億円を売り上げ、初めて500億円台の大台に乗った。ちなみに三和酒類の12年の売り上げは前年比0・4%増の503億円。

 霧島酒造には生産量が少ない紫芋「ムラサキマサリ」を使った「赤霧島」もあり、出荷数が限られているため品薄になっている。