ローラ父「バングラデシュで逮捕」の可能性は

2013年06月30日 11時00分

 国民健康保険の海外療養費の還付金をだまし取ったとして、警視庁が詐欺の疑いで逮捕状を取り、国際刑事警察機構(ICPO)を通じて国際手配したタレント・ローラ(23)の父ジュリップ・エイエスエイ・アル容疑者(53)の事件は今後どうなるのか。

 日本との間で犯罪人引き渡し条約が結ばれていないバングラデシュにいる限り、警視庁は手も足も出ないのが現状だ。本人は警視庁からの日本渡航の呼びかけにも拒否している。

 それでも「逮捕の可能性がないわけではない」との見通しを示すのは元神奈川県警の国際捜査官で「泥棒刑事」の著者小川泰平氏だ。警察庁刑事局刑事企画課時代に韓国・ソウルに出張捜査をした経験を持つ。「日本警察は現地での捜査権がないため逮捕できないが、現地警察が逮捕することはあり得る。国外での詐欺行為を取り締まる法律がバングラデシュにはないかもしれないが、偽の診断書を現地で作成していることがわかれば、私文書偽造容疑で逮捕できる」

 ジュリップ容疑者は詐欺グループの指南役で、だまし取った金の半額程度を“指南料”として受け取っていたという。バングラデシュの病院で偽の治療証明書や診断書を作らせた可能性も高い。

 詐欺罪と比較して私文書偽造の罪は軽いが、海外の事情は違う。

「国際免許証を偽造して日本で車に乗っていた外国人が、逃げ込んだ韓国で逮捕された。日本だと懲役3年半だが、韓国では、10年の判決が出た」(小川氏)

 ジュリップ容疑者はこれまでに1000万円以上をだまし取ったとされる。貧困層が多いバングラデシュでは超大金だけに、相当の刑罰が考えられるわけだ。現地で捕まるか、日本で捕まるか、天秤にかけているのかもしれない。