ローラを悪用したサギの手口

2013年06月27日 11時00分

 ビッグダディならぬバッドダディだ。

「パパは国際手配犯!!」――。まるで映画のような衝撃的な事件に見舞われたモデルでタレントのローラ(23)。人気者の娘にとって、母国バングラデシュ料理の先生でもあった父ジュリップ・エイエスエイ・アル容疑者(53)は、国民健康保険の海外療養費制度を悪用して不正受給する方法を指南したとして、詐欺容疑で警視庁が逮捕状を取り、国際刑事警察機構(ICPO)を通じて国際手配された。ローラにとっては“悪夢のような出来事”だが、本紙の取材で、娘には見せなかったジュリップ容疑者の信じられない素顔が明らかになってきた。

 ローラの実父のジュリップ容疑者が、詐欺グループの“首謀者”として国際手配された。容疑は知人のバングラデシュ人数人に「絶対バレないもうけ話がある」と持ちかけ、海外で支払った医療費が還付される国民健康保険の海外療養費制度を悪用して不正受給する方法を指南した疑い。

 具体的には、2009年に逮捕されたバングラデシュ人の調理師モハマド・アミン・ショリフ容疑者(45)が、母国で約1か月入院したと偽り東京・世田谷区役所に海外療養費を申請したケース。約87万円をだまし取った疑いが持たれているが、これはジュリップ容疑者と共謀したもので、同容疑者は半額の約40万円を“指南料”として受け取ったとみられる。

「同様の詐欺事件が頻発しており、当局は躍起になっていた。そこで浮上したのがジュリップ容疑者。被害総額が1000万円以上に上ることから、詐欺グループのリーダーと言っていい」とは捜査関係者。

 ジュリップ容疑者には昨年11月に一部週刊誌が報じた“不法就労あっせん疑惑”なども浮上しており、当局は余罪もあると見て捜査している。
 そんな中、本紙はジュリップ容疑者をよく知るバングラデシュ人との接触に成功した。共犯のモハマド容疑者が逮捕前に住んでいた世田谷区内のアパートの女性住民だ。この女性に一時期、モハマド容疑者が「簡単にお金を稼げる方法あるけど興味ある?」と話し掛けてきたという。

 その際、必ず使うのが「有名人のお父さんが(後ろに)いるから大丈夫」「有名人のお父さんだから信頼できる人」という口説き文句。これが事実ならローラパパは愛娘のタレントとしての知名度を利用して詐欺を企てた可能性もある。

「私たちの生活はすごく苦しいので、互いに助け合ってる。ローラさんのことは知りませんが、暮らすだけで精一杯だから、お金もうけに乗ってしまうのかもしれない」(同女性)

 国内有数のバングラデシュコミュニティーがある東京・錦糸町でもジュリップ容疑者は“顔役”だった。

「若いころ、ローラの父親と一緒に渋谷のディスコに行った」と言うバングラデシュ人男性は「1年前、渋谷のハチ公前で待ち合わせて、日本の生活について相談した。缶コーヒーを買ってくれた。そのときも彼は『1週間前にバングラデシュから戻って来たばかり』と言っていた。漫画の話でも盛り上がった」。

 同容疑者はコミュニティーの世話役的な立場だったようで、娘のローラも彼らにかわいがられてきたという。

 別の男性は「昔、バングラデシュ人の集まるイベントが開かれ、まだ幼かったローラも来ていた。彼女は『歌手になりたい』と言っていた。でもモデル事務所入った。歌は向いてないと思うからモデルで良かった」。

 過去に都内でカレー店を営み、自家製スパイスなども売っていたジュリップ容疑者。「彼は1年前からバングラデシュで貿易の仕事を始めて向こうにも家がある。これから彼はどうなるんだ!? 誰だって悪いことしてお金作ることもある。でも今は違うし、お父さん、だまされたかも」(別の知人)

 そう心配する同胞たちを尻目に昨年8月、捜査の手が迫っていることを察知し、バングラデシュに“逃亡”。警視庁の呼び出しの電話に「知らない。はめられた」と答え、帰国に応じるつもりはない。このままではローラが出頭を促すしかない。

☆ろーら=1990年3月30日生まれ。東京都出身。父親はバングラデシュ人で母親は日本人とロシア人のクオーター。幼少期に両親が離婚し、バングラデシュと日本を行き来しながら過ごす。9歳から日本在住。高校時代にスカウトされ、芸能界入り。2007年、雑誌「ポップティーン」でモデルとして活動を始める。08年「ViVi」の専属モデルに。誰にでもタメ口で話すキャラとかわいらしいしぐさがウケて、バラエティー番組で引っ張りだこに。12年にはソロ歌手デビューを果たした。身長165センチ。