新藤監督 大竹しのぶに100年の〝恋〟

2012年06月04日 12時00分

 老衰のため5月29日に亡くなった新藤兼人監督(享年100)の次男で近代映画協会社長の新藤次郎プロデューサー(63)が先日、東京・港区の同社で会見を開いた。

「最後に会ったのは先週の金曜でした。寝たり起きたりしていて寝言がすべて映画のことだった。(夢で)どうも米国で撮影しているらしく『ここは英語と日本語で2回撮るよ』と言っていた」と語った。

「80歳を過ぎたあたりから野球や将棋、マージャンなど趣味をやめちゃって、時間がもったいないと映画のことだけを考えていた」とも。仕事に厳しい新藤監督だったが「大竹しのぶさんが好きで、誕生会で『大竹さんだよ』って言うとニカッとして『大竹さん、そばにいて』」と相好を崩したそうだ。

 大竹が主演し、新藤監督の遺作となった「一枚のハガキ」では「沼津でラストカットを撮り終え、テーブルに弁当を出してぽーっと遠くを見て、ちょっと涙ぐんで、映画人生を反すうしたのか、寂しげだった」という。

 亡くなるまで78年間、映画ひと筋で駆け抜けた偉大な父に「お疲れさんと言ってあげたい」とねぎらった。

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