日本ボクシング連盟前会長の山根明氏(79)が25日、都内で自叙伝「男 山根『無冠の帝王』半生記」(双葉社)の発売記念トークイベントを行った。

 今回の著書は、昨年騒動になったいわゆる“奈良判定”と呼ばれる不正審判問題や、不正経理などの疑惑の真相はもちろん、自身の激動の半生が描かれる。関係者によると、部数は1万部に達したという。

 山根氏は縦じまのスーツに、サングラスとハット姿で登場。ド迫力の存在感は健在で、深々と一礼すると「昨年9月から今年2月にかけて双葉社の方3人と作りました。最高の自叙伝ですよ。世に生まれて、人さまに迷惑をかけずに生きてきたことが、神様が男・山根に福を与えてくれたんだ思います」と感無量の様子だ。

 完成した本を7時間かけて読み終わるまで「鼻水たらして4回泣いてしまった」という山根氏。中でも最も泣いたのは幼少期の場面で「終戦後、6歳で韓国から疎開して、つらかった。それから母と別れて日本に来てからもオヤジとのいさかいがありましてね…」としみじみと語った。

 一方で誇りに思うことは、天皇皇后両陛下と2度も会う機会があったこと。「(2012年の)ロンドン五輪後にお茶会に呼ばれましてね。その後(ボクシングの)天覧試合があって、両陛下の近くで1時間説明させていただいたときは、この上ない幸せでした」と表情をほころばせ「私は右翼的思想の持ち主なんですよ!」と“山根節”も炸裂させた。

 現在、皇室では秋篠宮さまの長女・眞子さまが、小室圭氏の家族が抱える金銭トラブルのため結婚が頓挫している。これについて報道陣から見解を求められると「個人的意見ですが」と前置きした上で「2人が気が合って結婚するのであれば、周りはとやかく言うべきではないと思います」とピシャリ。山根氏としては結婚に賛成のようだ。

 最後は「オオキニ!」と吠えて終了。その後、行われたトークイベントでは50人のファンを前に熱弁を振るった。