元サッカー日本代表監督の岡田武史氏(62)と実業家の堀江貴文氏(46)が19日、都内で行われたロケット開発会社「インターステラテクノロジズ」(北海道・大樹町)の宇宙輸送サービス事業戦略発表会のトークショーに出席した。

 堀江氏が出資する同社の観測ロケット「MOMO2号機」、通称「ホリエモンロケット」は昨年6月、打ち上げ実験で失敗している。このたび、同社の宇宙輸送事業の実現を後押しするためのサポート団体「みんなのロケットパートナーズ」が始動。発起人の一人として岡田氏が名を連ねた。

 日本サッカー界の知将と、何かとお騒がせな実業家の意外なコラボだが、3~4年ほど前から交流があるそうだ。引き合わせたのは、元日本代表MF本田圭佑(32=メルボルン・ビクトリー)で、ロケット事業に出資しているという。

 岡田氏は堀江氏について「異端は嫌いじゃない」と笑わせ、ロケット挑戦について「昔、何か(逮捕など)あったらしいけど、そろそろみんなで応援しようよ、と。堀江さんの夢を多くの方に支援してもらう活動にしたくて、応援団を引き受けた」と明かした。

「先が見えない社会だからこそ、夢が大事。目に見えない“資本”である感動、夢、勇気、そういうのにお金が回る社会にならないと必ず行き詰まる。堀江さんが、何になるか分からない夢を語ってチャレンジしようとしている。皆さんも応援していただけたら」と岡田氏は呼びかけた。

 会場をうならせた岡田氏の“独演”だったが、一方で、サッカーJFLのFC今治のオーナーとしての営業活動の中で「ホラに近い夢を語る」こともあると明かし、笑いを誘った。

 さらに岡田氏は「(本田には)もっと(ロケット事業への出資を)倍にせいと言って」とニヤリ。「大きなマーケットが広がっている」と国内で民間初のロケット打ち上げを目指す堀江氏にとって、岡田氏や本田の“アシスト”は、心強いに違いない。