落語家の笑福亭松喬(58)、笑福亭遊喬(54)、笑福亭生喬(50)が15日、大阪市内で「七回忌追福・六代目松喬 リスペクト兄弟会」(5月1日=心斎橋角座)公演の開催発表会見に登場した。

 2013年7月に亡くなった六代目松喬さん(享年62)を、弟子3人がしのぶ兄弟会。

 松喬は「先代は酔うと『我々が楽しくニコニコやってる会は、客は面白くない。運動会も真剣にかけっこするから親は面白い。引きつるくらい真剣にネタをやろう』と話していたのが記憶に焼きついている。お客様にきっちり聞いていただけるコンセプトで、六代目を追福したい」と意気込みを見せた。

 生喬は「昨年行った六代目笑福亭松鶴(六代目松喬さんの師匠=享年68)生誕100年祭で大阪文化祭賞をいただき、今年は鶴瓶師匠が芸術選奨を受賞された。あまり日の目を見ない笑福亭一門がキテる時に兄弟会をさせてもらうことになったので、胸を借りたい」と笑った。

 笑福亭一門といえば、笑福亭松之助さんが先月、93歳で死去した。松之助さんは六代目松鶴さんの弟弟子に当たる。

 六代目松喬さんは師匠の松鶴さんではなく、松之助さんから「へっつい幽霊」を教わっていたそうで、松喬は「『道具屋の~』『お越しやす』で始まるんですけど、そこでストップ。『道具屋の~』の部分なんか適当でいいっていう松之助師匠と、そこもきっちりやらなアカンという先代でケンカになって、それだけで一日終わったらしい」とエピソードを披露。

 続けて「師匠がやるネタであっても『あなたがするネタが好きなんです』と話して、稽古をお願いすればいいと暗に教えていただいた」とも語ったが、遊喬から「兄さんも師匠が『ふぐ鍋』やるのに、師匠に聞かんと吉朝兄さんに教わってましたな」と突っ込まれると、「内緒内緒」と苦笑いした。