元貴乃花親方「100%以上ない!」否定も消えない参院選出馬説

2019年03月05日 11時00分

ちびっこに笑顔で指導する花田氏

 今夏の参院選を巡って、元貴乃花親方こと花田光司氏(46)の出馬説がいまだくすぶり続けている。本人はこれまで何度も出馬を否定。2日、東京・六本木ヒルズアリーナで行われた子供たちとの相撲イベントでも「100%以上ない!」と言い切った。だが、永田町でこれを真に受ける者はいない。知名度の高い候補者の出馬表明は“後出しジャンケン”が定石。そして安倍晋三首相(64)が抱える“亥年トラウマ”を考慮すると…。平成の大横綱は代が替われば“土俵”も変わるのか、その行方を占う――。

 今回、花田氏が登場したのは、子供たちとの相撲イベント「しこあそび」(ONE ROOF ALLIANCE主催)。2月に芸能事務所と業務提携して以降、同氏にとって初めてのイベントとなる。

 約420人の子供たちに、四股のやり方をレクチャーした同氏は、「ケガが少なくなるし、足腰が強くなるよ」と、自らも足を高く上げて「よいしょー!」「よいしょー!」と掛け声をかけた。続く“ぶつかり稽古”では未来の力士たちに胸を貸した。最後は花田氏お手製のちゃんこ鍋を振る舞い、記念撮影にも応じるサービスぶりだった。

 終了後、報道陣の囲み取材に応じた花田氏は、今後もちびっこ相撲のイベントや、講演をメインに活動することを強調。そのために社団法人設立の準備に入っているという。取りざたされる今夏の参院選の出馬については「100%以上ない!」と改めて否定した。

 これまで、質問されるたびに出馬を否定してきた花田氏。だが、「これを額面通りに受け止めることはできない」と声を大にするのは永田町関係者だ。

「知名度のある候補者の出馬表明は、後であればあるほどインパクトが大きくなります。参院選は7月4日公示、同月21日投開票で調整されていますが、ギリギリまで出馬表明しないはず。あの橋下徹前大阪府知事も『2万%ない』と断言して、7日後に出馬宣言したんですから。まだ3月なのに、花田氏が出ると言うわけがないでしょう」

 日本相撲協会を退職して以降、花田氏には思わせぶりな行動が目につく。昨年10月4日には元文科相の馳浩衆院議員とおよそ1時間、懇談したのは記憶に新しい。また12月には、超党派のスポーツ議連のプロジェクトチーム(PT)が主催したフォーラムにサプライズ出席。「出馬して相撲協会の改革に本腰か?」と報道陣は色めき立った。

「これら一連の行動は、出馬したときの世間の反応を見るためのアドバルーンだと言われています。馳氏との懇談の後、わざわざ政治部記者の囲み取材に応じたのもそのためのようだ。実際、感触は悪くなかったはずですよ」(政界関係者)

 比例代表で出馬すれば100万票の得票も夢ではないと言われる。これは安倍首相率いる自民党がノドから手が出るほど欲しい数字。何といっても今年の選挙は、参院選と統一地方選が12年に1度重なる「亥年選挙」だからだ。

 自民党関係者はこう言う。「安倍さんは『とにかく勝たなきゃね』と口ぐせのように言っています。『亥年選挙』といえば、2007年の第1次安倍内閣で惨敗を喫した。これで自民党は結党以来、初めて参議院で第1党の座を民主党(当時)に譲り渡してしまった。そのトラウマを今でもひきずっているんですよ」

 各メディアの世論調査を見ると安倍内閣の支持率は依然悪くはない。だが、安心もできないというのが関係者の一致した見方だという。

「桜田義孝五輪相の度重なる失言に片山さつき地方創生相の口利き疑惑、最近では議員辞職に追い込まれた田畑毅氏の強制性交事件、毎月勤労統計の不正問題など汚点だらけ。安倍さんには危機感があるんですよ。その点、花田氏は悪いイメージをうっちゃるパワーがあると自民党が見ているのは間違いない」(同関係者)

 参議院を安定多数で固めた先には安倍首相の悲願である憲法改正があるのは言うまでもない。

 懸念されるのは、「融通が利かない」と言われる花田氏の性格だが「それよりもまず選挙で勝つことが大事」(同)。一部情報によると花田氏の社団法人の設立は、選挙事務所の設立とも言われているが…。花田氏の動向から目が離せない。