「第19回ビートたけしのエンターテインメント賞」の表彰式(24日、東京・港区のグランドプリンス高輪)が異様なムードに包まれた。話題賞を受賞した日本ボクシング連盟前会長の山根明氏(79)は会場に到着するなり、ファンに囲まれ、時間の許す限り対応。サインを求めるファンには「男 山根」と力強くしたためた。

 たけしとは一度、テレビ番組の特番で共演し、面識がある。たけしは「インタビューを申し込んで、絶対に断られると思ったけど『出る』と言ってくれて。それでぶしつけな質問してもきれいに返してくれて、それが笑いになった。やっぱり会長と呼ばれる人は単なるコワモテじゃないと改めて見直しました。存在感はまさにアウトレイジ」と評価した。この言葉に山根氏も「この賞は男冥利に尽きます」と感動を口にした。

 たけしは「こんな正直な人はいない。インタビューの時『初めて“男”になったのはいつですか』と質問したら、13歳の時と答えてくれた。その後、山根さんから電話がかかってきて『私、ウソをついておりました。本当は12歳の時でした』と」と爆笑エピソードで会場を盛り上げた。

 受賞に山根氏は「騒動の時は家族に迷惑をかけた。4回目の結婚で(妻が)命をかけて守ってくれました」と“再々再婚”の事実も明かし、その正直者ぶりを披露。最後には「たけしさんには本当に感謝申し上げます」と述べた後に「宣伝いいですか? 来月の22日に自叙伝『男・山根』がでますので、よろしくお願いします」と愛嬌たっぷりだった。