志の輔を泣かせた天才猫の弱点は「生魚に興味なし」

2019年02月20日 14時27分

岩合光昭監督(左)と猫のベーコンを抱く立川志の輔

 NHK「岩合光昭の世界ネコ歩き」をはじめ、猫の写真や映像で知られる動物写真家・岩合光昭氏(68)が初監督を務めた映画「ねことじいちゃん」。22日の公開を前に、岩合監督と主演の落語家・立川志の輔(65)、猫のベーコンの2人と1匹が名古屋市内で会見に応じた。

 人々と猫が穏やかに暮らす島を舞台に、生きていくことの喜びや幸せを温かな目線で描き出している。俳優初挑戦ながら見事なじいちゃんぶりをみせた志の輔と、名コンビを組んだのが猫のベーコン(タマ役)だ。

 室内だけでなく野外での撮影が多々あるという、猫にとって非常に難しい現場ゆえに選考は慎重を極めた。岩合監督が会った100匹以上の猫の中から最終オーディションに進んだのは6匹。その中で抜群の“演技力”を発揮したのがベーコンだった。

 慣れない場所でもまったく動じず、志の輔と歩調をそろえ何度も顔を見上げて歩く姿に、岩合監督は「タマだ!」と叫んだという。志の輔は猫を飼ったことがなかったというが、クランクアップの時には「もうタマと会わないのかと思うと思わず涙がこぼれた」ほどだった。

 だが、こんな天才猫にもただ一つだけ弱点があった。

「漁港で魚をくわえて持ち去るシーンや、刺し身が出てくる場面があるんですが、ベーコンはキャットフードを食べているので、生魚に興味を示さなかったんです」(岩合監督)

 島の日常を描く上で不可欠な場面だったため、「タイやヒラメなどの刺し身を使った練習」(同)を行い、見事撮影をクリアしたという。猫ができること、できないことを熟知している岩合監督だからこそ成しえたマジックだった。

「猫がこんな幸せをくれるんだということをスクリーンを通じて知っていただければ」という志の輔にうなずきながら、岩合監督は「猫が居心地がいいところは人も居心地がいいんです」と強調した。2月22日(にゃんにゃんにゃん)の猫の日が初日。ほか多数の猫も出演する。