12日放送のテレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」は、賃貸アパート大手のレオパレス21に発覚した施工不良問題を取り上げた。
 
 耐火性能や防音の不備など1万棟以上のアパートで施工不良が判明。入居者約8000人が3月中の退去を求められているが、引っ越し業者の繁忙期と重なり移動もままならない事態となっている。

 10日には都内で説明会が開催されたものの、アパートを経営する全国のオーナーから批判の声が殺到するなど大混乱となった。

 取材生活30年のテレビ朝日解説委員・玉川徹氏はこれらのトラブルにより、同社が負担する関連費用が訴訟以外の部分でも「相当な金額」になるとし「会社の存続にかかわる」と断言した。 

 施工のやり直しにかかる修理代、資材調達費、家賃保証、引っ越しにかかる費用の負担など経営へのダメージは必至。何より信頼は地に落ちた。

 玉川氏は「存続できないということになっちゃうと、オーナーたちにお金が返ってこない。今度はそっちの問題になる」と影響は多方面に広がると分析した。

 悪質な手口に、現場のみならず組織ぐるみの関与の疑いが晴れない。

 玉川氏は「自分の土地があって相続という時に『うまく資産運用しませんか』なんて言われて、立地がよくないところに銀行からお金を借りさせる。(入居者が集まらず)放り出されると、自分で賃貸をつけなきゃいけなくなってくる。大変な目に遭っちゃう。世の中うまい話はない」と話し、不動産屋の誘いに乗って郊外にアパートを建てまくる高齢者にも警鐘を鳴らした。