「カメ止め」上田監督やっちゃった ブルーリボン賞なのに“東スポに感謝”

2019年02月07日 16時35分

映画賞の名称を間違えて慌てる上田監督(右)。新垣結衣(左)と阿部は苦笑いだ

 東京映画記者会(東京スポーツなど在京スポーツ7紙の映画担当記者で構成)が選ぶ「第61回ブルーリボン賞」の授賞式が東京・千代田区のイイノホールで行われた。作品賞に輝いた「カメラを止めるな!」からは上田慎一郎監督(34)が出席。上田監督は今月24日に授賞式が行われる「東京スポーツ映画大賞」(ビートたけし審査委員長)で「監督賞」に選ばれている。その上田監督は、憧れの“世界の北野監督”が得意とする「ハプニング撮影法」を取り入れていたことを明かした――。

 トレードマークの帽子姿で登場した上田監督は「両親が生まれる前からの歴史ある賞をいただいてうれしい。いろんな賞をいただいたが特別賞とかが多く、国内での作品賞は初。たぶん作品賞には選びにくいのだと思います」と喜びを語った。続いて感謝の言葉を述べたがこのとき、まさかのミスが――。

「とても勇気のある『東スポ映画大賞』に感謝したい」

 ブルーリボン賞と言うべきところを「東スポ映画大賞」と言い間違えてしまったのだ。これには司会を務めた俳優・阿部サダヲも「まさか東スポとは!」と的確なツッコミを入れて、会場を沸かせた。

 授賞式後、本紙にとっては“ありがたい”言い間違いに、上田監督は「完全に天然でした。緊張しすぎで何も考えていなかった」と苦笑い。

 こんな言い間違いも、上田監督が北野監督(たけし)との対面を心待ちにしていることの表れだ。

 北野作品で好きなタイトルを聞くと「『ソナチネ(1993年)』ですかね。北野監督の独特な間も勉強になりました。あとは僕が思春期の多感な時期に見た映画ということも影響していますかね」。

 さらには「北野監督作品で助監督を務めていた方から聞いたことがあるんですが、北野監督は撮影で起きたハプニングを喜ぶというんです。たとえば、何かのシーンの撮影で、一瞬カメラがガタッ!と、予定外の動きをしてしまう。普通なら嫌がるものですが、監督はそれを喜ぶというんです」と明かした。しかも「僕も何とかハプニングを映画に生かそうとやっているんですよ。そこは北野監督と同じです」。

 どこまでも北野監督に心酔している様子。実はこのハプニング撮影法が“カメ止め”にも生かされていた。冒頭37分をワンカットで連続撮影しているが、これも台本と予想外のハプニングが混在しており、それが北野作品のように独特の間を生み出していたのだ。

 北野監督は上田監督を「ヘタウマの境地」とたたえながら「大きい予算の作品でどうなるか」と心配もしている。これに対しては「ありがたい。うまい監督はいっぱいいるが、(自作は)ヘタウマが個性になっている」と感謝。「これからも大きい予算の作品ではアマチュアらしく“ヘタ”に、小さい予算では“プロ”であることを意識して撮りたい」と初心を忘れずまい進すると誓った。

 最後に「東スポ映画賞が楽しみです!」と締めくくった上田監督。授賞式当日は、最高の一日となりそうだ。