鳩山由紀夫元首相(71)が30日、ツイッターを更新し、北方領土問題に言及した。

 鳩山氏は、元外務省情報局長で駐イラン大使などを務めた孫崎享氏(75)のツイートに触れ「政府は嘘と詭弁で領土問題を国民にごまかしてきたと孫崎氏。そもそもポツダム宣言で日本の固有の領土は本州、北海道、四国、九州のみとなっている。独立を回復したサンフランシスコ講和条約で千島列島を放棄している。国後、択捉は南千島と吉田首相。日本が主張できるのは歯舞、色丹の2島のみなのだ」と主張。日本は国後、択捉の領土権は保持していないとの認識を示した。

 一方、外務省は公式サイトで1951年に結んだサンフランシスコ講和条約について、千島列島の放棄は認めているものの「そもそも北方四島は千島列島の中に含まれません」と明記。

「また、ソ連は、サンフランシスコ平和条約には署名しておらず、同条約上の権利を主張することはできません」と四島を固有の領土とする日本の正当性を強調している。

 日本は旧ソ連による北方領土の占領は日ソ中立条約を無視した不法なものであると訴え、段階的な返還も模索しているものの、あくまで四島の返還を目指している。