“希代のワル”の被害者は驚くほどたくさんいる。服役中の元タレント・羽賀研二容疑者(57=本名・当真美喜男)と元妻が詐欺被害者の男性への賠償に充てられる資産を隠した強制執行妨害の疑いで沖縄県警に逮捕されたが、羽賀容疑者の口車に乗せられて、人生を狂わされた被害者は数知れないという。

 そもそも、羽賀容疑者とかなり親しい人たちですら、“偽装離婚”にだまされていた。

 知人は「羽賀の奥さんから『子供を連れて月に4、5回は接見に行っている』と聞いていましたので、今回の逮捕報道まで離婚していたとは知りませんでした。詐欺被害者への弁済の金額を値切ったりしないで、億単位でまとめて返して、奥さんに財産分与する資産は厳選すべきだったのではないでしょうか」と語る。

 この知人は羽賀容疑者が今月末予定で出所すると聞いていたという。

「残念ですし、資産隠しと偽装離婚が真実なら幻滅です。お子さんはお2人で、小学生と就学前と聞いています。両親が逮捕とは心配です」(同)

 以前から、羽賀容疑者のお金への執着はすさまじかったようだ。別の知人は「昔、いつもアタッシェケースに200万~300万円の札束を入れていました。金を借りた女性から取り立ての電話があっても、『お金がない』とシラを切っていました。そのやりとりを聞いていた周囲の人には『あの女がもっとお金を貸してほしいって言うから、ないと言ってやった』と、自分が貸していたかのように振る舞っていました。まとまったカネがあるのに返さない。今回の偽装離婚的な資産隠しと同じように、一貫して、“あるけど返さない”主義者なんでしょうね」と指摘する。

 また、羽賀容疑者をデビュー当時から知る芸能関係者は「羽賀の口車に乗せられて、人生を狂わされた人は数知れない。出所してまた犠牲者が出る前に逮捕されて、関係者はホッとしてますよ」と明かす。

 羽賀容疑者は1982年にフジテレビ系の人気バラエティー番組「笑っていいとも!」の初代いいとも青年隊に起用され、脚光を浴びた。94年に梅宮アンナとの交際が発覚し、“平成バカップル”と話題になったが、羽賀容疑者の莫大な借金が原因で破局した。

「その後、羽賀は以前からナンパスポットとして利用していたカフェレストランのオーナーから、店の常連客だった大手消費者金融業者の未亡人を紹介され、交際したんです。しかし、羽賀の口車に乗せられて莫大な遺産を食い物にされることを恐れた未亡人の親族が、羽賀に高額な手切れ金を渡して、別れさせたんです」(芸能関係者)

 そして、手切れ金を手にした羽賀容疑者は、未公開株の売買で元値の3倍の1株120万円とウソの価格を別の男性に提示、計約3億7000万円を受け取ったとして詐欺罪などに問われ、懲役6年とした二審大阪高裁判決が2013年に確定した。この被害男性は貸していた金も含めた返還を求めて提訴し、大阪地裁が16年10月に約3億9000万円の支払いを命令した。

 羽賀容疑者に関わった人たちが不幸のドン底に陥ったにもかかわらず、羽賀容疑者は資産隠しのために元妻で不動産管理会社代表の当真麻由容疑者(41)と離婚。県警は2人が実際は資産を共有する関係で、差し押さえを回避するため偽装離婚した可能性もあるとみている。“希代のワル”も2度目の逮捕で、年貢の納め時のようだ。