若手漫才師の育成とサポートを目的に発足した「上方漫才協会」主催の「第四回 上方漫才協会大賞」が14日、大阪市のなんばグランド花月で行われ、お笑いコンビ「見取り図」(盛山晋太郎=33、リリー=34)が大賞に輝いた。

 1年を通じての舞台やメディアでの活躍、漫才への貢献などの視点から選ばれる同大賞。「M―1グランプリ2018」王者の「霜降り明星」や「R―1ぐらんぷり2018」王者の濱田祐太郎(29)ら58組がノミネートされた中、「見取り図」の2人が栄冠を勝ち取った。

 大賞受賞にリリーは「サプラーイズ!」と絶叫。盛山も「ホンマに予想してなかったです」と大喜びだ。受賞の決め手について、同協会会長の中田カウス(69)は「漫才の中に人柄が出ていた。後輩の面倒見もいい」と評価した。

 これまで大きな賞レースでの優勝経験がなく、カウスに「いらない賞があったらください」とお願いしていたほど、賞に飢えていた2人とあって、リリーは「漫才をやってきて良かった」と喜びもひとしお。一方の盛山も「賞がなかったので光栄。この賞に恥じないよう大阪の劇場を盛り上げたい。この勢いに乗って今年もM―1に出て優勝して、最終的にアジア初のローマ法王になりたい」とボケた。

 特別賞は「霜降り明星」、新人賞は「エンペラー」が受賞。よしもと漫才劇場メンバーによる「男前・ブサイク芸人ランキング」も併せて発表され、「アインシュタイン」の稲田直樹(34)が「ブサイク部門」3連覇を達成して殿堂入り。相方の河井ゆずる(38)が「男前部門」で優勝し、コンビで明暗?を分けた。

 また、カウスは若手の活躍の場として「年内に『東京よしもと漫才劇場』を作ります」と宣言。「まだまだ埋もれている子たちにチャンスをつくってあげたい。落ち着いたら、そちらで上方漫才協会大賞をしたい」と明かした。