夢グループの通販番組でおなじみの俳優・黒沢年雄(74)が14日、新曲「ゆかいなじいちゃん」(30日発売)の発売を記念し、ブラックジャック風のコスプレ姿で渋谷の街を愉快に練り歩いた。

 この日、同所では大道芸フェスティバル「ヘブンアーティスト in 渋谷」が行われており、一帯は歩行者天国になっていた。黒沢は興味を持って近づいてくる人たちを横目で見ながら、スキップで街を練り歩き「変身して歩いたら誰か分からないので楽しい。皆ニコニコしているし、僕自身も楽しかった」と満足げな笑みを浮かべた。

 続けて「芸能界にはスターがたくさんいる。俳優としても歌手としても、僕の立ち位置はもうない。すでに終わった人間。芸能人としては、やれてあと5年くらいだと思う。それでも、芸能人の使命として、最後に皆さんを楽しませたい。そのためには俳優だというプライドや羞恥心を捨て去り、何でもやる」と胸中を激白した。

 さらに「今は元気だが、足腰が立たなくなり、セリフが入らなくなったらスパッと芸能人を辞める。80歳を過ぎたら病気になっても手術をせず、静かにキレイに去るつもり。死ぬのは怖くない。人生最後の挑戦で皆さんを愉快にさせたい」ときっぱり。27年ぶりの新曲には、並々ならぬ思いが込められている。

 覚えやすいメロディーと老若男女が口ずさめる単純明快な歌詞が売り。黒沢は「今時、普通の曲を出しても売れないからね。最後に紅白に1回だけ出たい。『やすらぎ』『時には娼婦のように』を大ヒットさせたのに、出してもらえなかった。(過激な歌詞で)放送禁止だったからしようがないけどね」と、憧れの舞台への出場を夢見た。

 昨年の紅白に初出場を果たした歌謡グループ「純烈」の友井雄亮(38)が、女性トラブルから芸能界を引退したばかり。スキャンダルを嫌うNHKが純烈を再び紅白に出場させるとは考えにくいため、来年はその代わりに誰が出場するのかが注目されている。

 黒沢は「枠が一つ空いたからね。今年は出たい。僕は今までのキャラを捨てて、皆さんを笑わせる。僕みたいなバカが、一人くらいいてもいいじゃないか。よろしくお願いします」とNHKの本拠地・渋谷でアピールした。