お笑いコンビ「極楽とんぼ」の山本圭壱(50)、女優の鳳恵弥(38)、シンガー・ソングライターの間慎太郎(37)らが9日、都内の浅草ゆめまち劇場で「KARASAWA幕末劇 うそつきお扇」(同所で10〜14日)の公開ゲネプロを行った。

 時は新撰組が京で幅を利かせた幕末。希代のうそつき女のヨタ話が、近藤勇、土方歳三らに影響を与え、歴史を変えていくという物語。うそかまことか分からない奇想天外な唐沢ワールドは驚きの連続だ。

 山本と鳳は3作目の共演だが、この日はいつもの安定感が見られず。山本のセリフはやたらと長い間があり、同じセリフを何度もしゃべるなど精彩を欠いた。

「セリフをちょっとでも長めにという“遅延行為”が目立ったかも。実は普段よりしゃべり慣れない言葉が多いうえ、年末年始にイベントがたくさんあったので、セリフ覚えに身が入ったのは4日ごろから。それが命取りになったのかも。ただ、何か新しい境地を切り開けるのではないかと思うので頑張りたい! 嫌でも明日(10日)に幕は開くし、14日には終わるから」。山本は焦る様子もなく、マイペースを貫いた。

 関係者によると、山本は日本史に弱く、史実にうといため、歴史用語の暗記に手間取り、セリフの入りが遅れたという。そのため、この日も明け方4時まで吉本本社で特訓を重ねていた。

 鳳は「山本さんはイメージと違ってまじめで、夜中まで練習している。セリフ覚えは気合しかない。かくなる上は、彼女を作ってピロートークでセリフを入れるしかない」とやや脱線しながら、無類の女好きで知られる山本にエールを送った。

 それでも山本は「今年は巨人にFA移籍した丸佳浩選手(29)の人的補償で、長野久義選手(34)が入ってくれてとてもありがたい。年明けに最高のスタートを切った」と、目の前のことはそっちのけで、大好きな広島カープの話題に花を咲かせた。

 そんな様子に大御所芸人・間寛平(69)の息子・慎太郎は「早くセリフ覚えてくださいよ!」と厳しく注文をつけた。ちなみに慎太郎は土方歳三を熱演。劇中でギター片手に歌声を披露している。

 脚本は「トリビアの泉」(フジテレビ)などで知られる“雑学王”唐沢俊一氏(60)が担当。「自分でも役者に苦労を強いる脚本だと思う。本当かうそかわからないセリフに心を込めなければならないのは大変だったはず。役者の流した汗は本当で、とても感動した。ぜひ見に来てもらいたい」と出演者をねぎらった。

 公演は渡辺裕之、オラキオ、「ハイキングウォーキング」鈴木Q太郎、元猿岩石の森脇和成、「ドラゴンクエスト」シリーズの生みの親・堀井雄二氏らが、日替わりで出演予定。