2018年のお笑い界で、最大のブレークを果たしたひょっこりはんが本紙の新春特別インタビューに登場だ! 18年は“ひょっこりはん”が「新語・流行語大賞」にノミネート。さらに「Yahoo!検索大賞2018」ではお笑い芸人部門賞を受賞するなど飛躍の年になった。そんなひょっこりはんを本紙は「よしもと幕張イオンモール劇場」で直撃すると、「19年は世界進出を目指す」と野望を明かした。

 ――2018年はどんな年だった

「本当に激変の年でした。注目してもらったのは18年の1月1日、年明け直後に放送されたバラエティー番組『ぐるナイ おもしろ荘 若手にチャンスを頂戴 今年も誰か売れてSP』(日本テレビ系)でしたから」

 ――それまでは全くの無名だった

「仕事は何もなかったです。今日は幕張に出演させてもらってますが、当時は劇場の出番も全くナシ。ひたすらアルバイトしてました。六本木のオフィスタワーみたいな所で、タクシーのドアを開けたり閉めたりする仕事。車を呼び込んだり。それが18年は激変。1日の仕事量が、前年の1年分くらい」

 ――「ひょっこりはん」は新語・流行語大賞にもノミネート

「うれしいです。『ひょっこりはん』という名前を信じて、この名前を付けましたから。隠れていた顔を突然出す、というネタは以前から考えていて、それに合う芸名をずっと考えていた。何個か考えたんですけど、どれもしっくり来ない。そしたら急に“ひょっこり”が浮かんできて『これだ!』と(笑い)」

 ――ほかにも候補はあったんですか

「消えていった芸名もあります。本名が宮下聡なので『ムードメーカーさとし』とか『1、2のさとし』。でも『1、2のさとし』は、ちょっと本気でした。“1、2のさとし~”と言って顔を出す、というイメージは何となくあったので。でも“ひょっこり”が浮かんで、すべてが決まりました」

 ――それが大正解

「『ムードメーカーさとし』だと、なんかガツガツしてる感じでしょ? 自分で考えた名前ですけど、『こんな名前にしたらしんどいな』と思ってました。でも『ひょっこり』は、ガツガツせず僕の遠慮がちなところにピッタリ合ってる。そうやって考えた名前が流行語大賞にノミネートされたんで、メチャクチャうれしい」

 ――「さんまの生活向上委員会」(フジテレビ系)にも出演

「あの出演も大きかったですね。明石家さんまさんには本当に感謝してます。偉大すぎて、ちゃんとしゃべったことはないですが。あの収録は本当にすごい空気なんです。僕ら若手はカメラの後ろでずっと振られるのを待つだけ。振られた時、ウケるかスベるか。3~4時間、ずっと立ってるので、立ってる感覚すらなくなる」

 ――仮装グッズ「ひょっこりはん公式コスチューム」も大人気だとか

「そんなに売れてるんですか? 僕にはまだ、全くおカネが入ってきてないんで(笑い)。売り出したのが10月だから、まだ入ってきてないだけとは思うんですけど…」

 ――2019年はどんな年にしたい

「いま考えているのは世界進出です。ひょっこり顔を出すという芸がこれだけ日本に浸透してくれた。僕だけじゃなく、子供や動物が顔を出しても“ひょっこりはん”と言われる。この現象を海外にも広められたら、と思ってます。ひょっこり顔を出す面白さに言葉の壁はありませんから、ひょっこりの伝道師というか(笑い)」

 ――どうやって世界に発信するのか

「インターネットの動画もそうだし、あと海外公演もやりたい。実際に日本以外の方も“ひょっこり”をやってくれている。TWICEさんとか。ジェジュンさんも『FNS歌謡祭』(フジテレビ系)で一緒にやってくれたし。こないだバリに行った知り合いは『現地の人がやってた』と言ってました」

 ――では“ひょっこり芸”はずっとやり続ける

「自分としてはやり続けるつもりです。自分でしっくり来てる芸なので、芸名を“ひょっこりはん”と付けた。だから芸風を変える理由がない。ひょっこりはんをやるために芸人になった感じですから。僕のネタ、やっぱり子供たちが喜んでくれるので、そこはやり続けたいですね。子供が笑ってくれると大人も笑ってくれるし。子供と一緒に小道具作って『その陰から一緒にひょっこりしましょう』みたいな、ワークショップのようなこともやりたいですね」