“意地悪セリフ”に心を痛めていた赤木春恵さん

2018年12月05日 16時30分

赤木さんのひつぎを運ぶ関係者

 11月29日に心不全のため94歳で亡くなった女優の赤木春恵さん(本名・小田章子)の葬儀が4日、東京・杉並区の築地本願寺和田堀廟所で営まれた。

 赤木さんは1940年に松竹ニューフェースとして映画デビュー。大映、東映と移籍。59年、東京へ活躍の場を移すきっかけになった故森繁久彌さんの「自由劇団」に参加し、名脇役としてテレビドラマ「渡る世間は鬼ばかり」(TBS系)の姑役や「3年B組金八先生」(TBS系)の校長先生役でお茶の間の人気を博した。

 葬儀委員長を務めた「渡る――」プロデューサーの石井ふく子さん(92)が祭壇の前に立ち、「ママ、ママ、橋田先生はすごく悲しんでおられます。ママに対する言葉を私に託しました」と言い、同ドラマの脚本家の橋田壽賀子さん(93)の弔辞を代読した。

 橋田さんは「いつの間にか私のドラマには欠かせない存在になっていました。長くお目にかかれなかったことは心残りですが、いまは森光子さんと楽しい再会の時を過ごされているのではないでしょうか」と、赤木さんと大親友の森光子さんとの天国での再会に思いを巡らせた。

 赤木さんといえば「渡る――」での意地悪な姑役のイメージも強いが、実は本人は年に1、2回、「こういうセリフ言いたくないわ」と、劇中での意地悪セリフに心を痛めることがあったという。

 ただ、そこは女優としてのプライドがあった。葬儀に参列した俳優・角野卓造(70)は「赤木さんは真摯に役に向き合っていらっしゃいました。その上で、きちんと表現されていた。プライベートは本当に優しいお方でした」と明かす。角野は「渡る――」で息子役を演じた。

 芸能関係者は「役のイメージが強すぎてプライベートでも苦労があったそうですが、そこは女優としてきっちりと割り切っていました」と語る。多くの俳優たちから「ママ」と慕われたベテラン女優だった。