大泉洋 映画で障がい者役「演じる前に実話を聞いて泣けてきた」

2018年12月04日 19時20分

左から渡辺一史氏、大泉洋、大西瞳さん

 俳優・大泉洋(45)が4日、都内で行われた「映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』講演会」に出席した。

 筋ジストロフィーを患い、体は不自由ながらも心は自由に車いすで人生を駆け抜けた故鹿野靖明さんの人生を描く「こんな夜更けに――」。この日の講演会は、厚労省が後援する障がい者週間特別企画として「障がい者の社会参加と自立支援について考える」と題して行われた。

 主演の大泉は「演じる前に実話を聞いて泣けてきた。本番前に泣いてから演じ、鹿野さんのドキュメンタリーに出ているような不思議な体験だった。鹿野さんを演じたつもりだが、ビジュアルはひょっこりはんに似てしまった」と苦笑い。

 原作者の渡辺一史氏は「外見は似ても似つかないのに、本人に見える瞬間があり、私は“鹿泉さん”と呼んでいた。さすが俳優さんだと感じた。ご存命の鹿野さんのお母さまは、息子が戻ってきたようだと感動していらした」と大泉の演技を絶賛した。

 講演会にはリオパラリンピック陸上女子走り幅跳び6位、女子100メートル8位の大西瞳さん(42)も出席。「こんなステキな場に出演できて、障がい者になってよかったなと思う。オシャレでしょ。ジロジロ見てください」と義足を披露した。

 さらに「私は進行性の難病ではないのに、何でここに呼ばれたのか分からなかった。実は元カレが筋ジストロフィーだったので(配給の)松竹さんはよくぞそこまで調べたと感心した」と明かした。直後に大泉が否定し、思い違いだったようだが、大西さんは青春時代を思い出して上機嫌だった。

 原作は自らも鹿野さんを介助した渡辺氏が2003年に出版。大宅壮一ノンフィクション賞と講談社ノンフィクション賞をダブル受賞し、15年かけて映画化が実現した。渡辺氏によると、鹿野さんの介助を通してボランティアは様々なことを考えさせられ、同氏のみならず多くの人の人生が激変していったという。