俳優の池松壮亮(28)、蒼井優(33)、中村達也(53)、前田隆成(22)が24日、東京・渋谷区のユーロスペースで行われた映画「斬、」(塚本晋也監督)の初日舞台あいさつに登場した。
若手実力派俳優の池松と蒼井による「時代劇」。第75回ベネチア国際映画祭コンペティション部門にも正式出品され、海外からも注目を集めている。
流浪の武士、都築杢之進役を演じた池松は登壇すると「(この日は)平和な朝で、こんな日が続けばいいなと思いました」とあいさつ。ヒロイン役の蒼井は「この門出に立ち会っていただけて本当にうれしいです」と笑顔を見せた。
2人は初共演で、互いの印象について聞かれた池松は「いろいろよく会う人だったんですけど、向き合うのは初めてで。蒼井さんがいれば、みんなで映画に向かえるような空気をつくってくれました。(演技では)自由な攻防、せめぎ合いができたと思います」と語った。
一方、蒼井は「初めて会ったのは池松君が12歳とかで、本当に小さくて。なんとなく、ちょこちょこ現場でお会いする感じだったんですけど、印象は変わらないんですけど、もともと子供っぽくない感じだった」と話し、池松を「嫌ですね~」と苦笑いさせた。それでも「本当に頼もしくて、池松君がいる日本映画界っていいなと思いました」と絶賛した。
また、塚本監督初の時代劇作品について池松は「台本を読んだ時は小躍りしました。一本の刀のように洗練されていて、シンプルで強度があって。絶対にやらなければいけない、やりたいと思いました」とその思いを語った。