俳優・津川雅彦さん(享年78)、女優・朝丘雪路さん(享年82)夫妻の合同葬が21日、東京・青山葬儀所で営まれた。

 4月27日に朝丘さんが亡くなってから、ちょうど100日後の8月4日、後を追うように津川さんも亡くなった。

 長女で喪主を務めた女優の真由子(44)は「完璧ではなかったけど、私の中では世界一のお父さん、お母さんだったと今は言えます」。さらに「生前、そんなに仲良かったかな? 後を追うくらい仲良かったかな。それよりも(津川さんは)私と一緒にいたいんじゃないのって、何回も言いました」と涙の中に笑いも交えて、振り返った。

 この言葉に呼応したのが安倍晋三首相。安倍首相と津川さんの交友が始まったのは2007年秋、第1次安倍政権崩壊直後だった。

 当時、津川さんはバッシングを浴びていた安倍首相を応援するブログを書いた。これに感激した安倍首相が津川さんにコンタクトを取ったことから付き合いが始まった。

 その安倍首相は「10年、本当に濃厚な時を過ごせたと思います。優しさに満ちあふれた方です。私も何回も勇気を与えられた」。

 さらに真由子が言った「そんなに仲良かったかな」という言葉を持ち出し、安倍首相は「夫婦っていろいろあるんだから。最後の段階で『やっぱりお前といて(良かった)』となるんだろうなと」と意味深な言葉を残した。「何度も昭恵夫人との離婚説が出ては消えているが、この言葉を聞くと生涯、添い遂げる決意があるのかも」とテレビ局関係者は言う。

 また若いころから津川さんと親交が深かった黒柳徹子は「最近の雅彦ちゃんは個性的ないい俳優になりました。もっともっと年を取った雅彦ちゃんの芝居が見たかった。長い間、友達でいてくれてありがとう」と弔辞を述べた。