発売中の「週刊文春」が、日本テレビの看板バラエティー番組「世界の果てまでイッテQ!」の今年5月20日放送分「橋祭りinラオス」について「『イッテQ』は宮川大輔『祭り』をデッチ上げた」と報じた件が波紋を広げている。

 放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会は9日、日テレに報告書の提出を求めることを決めた。来月開かれる次回の委員会で、問題の番組映像と併せて精査し、対応を検討することになった。

 さらにフジテレビは9日、ラオス情報文化観光省関係者が「ラオスの祭りでも文化でもない」と否定したうえで「祭りを紹介する企画だと事前に知っていたら(撮影)許可は出さなかった。なぜなら、このイベントは本当の祭りではないからだ」と話したことを報道。同省関係者は「日本人は誠実な人たちだと思っていた。今後はもっと申請を精査する必要がある」とも話しているという。

 日テレは8日、報道各社にファクスで経緯を説明。企画はタイの会社が提案したものとし、ヤラセは否定したが「誤解を招く表現があった」「番組として真摯に反省すべき点があった」と謝罪していた。

 これを受け、週刊文春は、番組のエンドロールにクレジットされている海外コーディネーションのM社社長自ら企画したことを認めたこと、現地証言などから「橋祭り」がラオスで開催されたことはなく「番組サイドが企画、セットの設置に関わってつくられたものであることは記事で報じた通り」と反論した。日テレは番組側で祭りを企画、セットを設置、賞金を出したことなどを否定したが、フジは「現地コーディネーション会社代表は『イベントを提案し、セットを組んだ。参加者は自分の会社で集め、賞金も支払った』と話した」とも報じた。

 2年連続で紅白の総合司会に決定した内村は周知の通り「イッテQ」のメイン司会。「国民的番組、紅白の司会者」が世の中を大騒ぎさせる番組の司会とあっては、内村自身、無念に違いない。