坂本龍一(66)の長女でミュージシャンの坂本美雨(38)が8日、都内で映画「いろとりどりの親子」(17日公開)のトークイベントに出席した。

 同作は、エミー賞を受賞した映画監督のレイチェル・ドレッツィン氏が、世界的なベストセラー「FAR FROM THE TREE」に感銘を受け、映画化したもの。自閉症、ダウン症、LGBTなどから他の多くの人との違いを抱えた子供を持つ親が直面する困難と、その経験から得られる喜びや愛情を描く。

 自身のライブなどで、同作のチラシ配布などの広報活動を行っている美雨は「この映画のファン。日本の一人でも多くの方に見てもらいたくて広報活動をしている」と語った。

 美雨は、2015年7月に第1子の長女を出産。現在は子育てに奮闘中だ。「まだ3歳にして、もうやりたいことを示したりしているので、(親から)離れた感がある」としみじみ。子育てについては「子供を写し鏡のようにして、もう一度自分を見直すことになる」とコメントした。

 そんな美雨を駆り立てるきっかけになったのが、今年3月に両親から虐待を受け、死亡した東京・目黒区の船戸結愛(ゆあ)ちゃん(5=当時)の事件。改めて児童虐待が大きな社会問題としてクローズアップされたが、美雨も親子の関係に危機感を抱いた一人だった。

「非常に痛ましい事件でした。私たちは専門家ではないけど、何かできることはないかと。そこで児童虐待防止に取り組む5人のチームをつくりました」と言い、メンバーには福田萌や眞鍋かをりらがいることを明かした。具体的には児童虐待防止の呼びかけやSNSでの発信などを行うという。

 関係者は「美雨さんのような著名人の呼びかけは影響力が大きい。少しでも児童虐待が減ってくれれば」と語った。