映画「ビブリア古書堂の事件手帖」が11月1日に全国公開される。ダブル主演の黒木華(28)とともに謎解きの中心にいるのが野村周平(24)だ。この公開を前にインタビューに応じた。

 野村は希少価値の高い古本を中心に扱う店で働く実直な青年・五浦大輔を演じる。メガホンをとる三島有紀子監督のこだわりやテクニックには、昨年から今年にかけ7本もの作品に出演してきた野村も感心したという。

 たとえばセットに使われた古本は基本的に本物を揃えた。風合いはもちろん古本のにおいも再現され「書店に行くとトイレに行きたくなるじゃないですか。同じだったので、ちゃんとした本屋だと思いました」(野村)。そのリアリティーが古書堂の存在感を際立たせ、演技にも厚みを持たせることになった。

 ライティングも独特だったという。「照明で時間経過を表すのが面白かったですね。朝の感じをリアルに表現する。ちゃんと朝に見えるんです。やってて面白かった」

 野村にとって「面白さ」はとても重要だという。

「面白いと思えないと愛せないんですよ。斬新さや、そういうことする?とか、それは考えてなかった、みたいな。そういうことが好きなんです。台本を読んだときに、この作品も映画として面白いものになるだろうなと思った」

 意外性を感じることができた今作。謎解き以外の見どころを尋ねると「今回は野村のキラキラ満載です。24、今年25になる大人でもあんなキラキラした目ができるんだ(笑い)ということを知ってもらいたいですね。うちの三島(笑い)が、かわい撮る、キラキラを出すカメラワークを見つけてくださった」と、目を輝かせた。