“世界のキタノ”に続け! フランス・パリのルーブル美術館で香取慎吾(41)の初個展「NAKAMA des ARTS」(10月3日まで)が19日に開幕した。香取は「光栄であると同時に感動と感謝しかありません!」と大興奮で語ったが、現地メディアの間では「カトリはキタノのようになれるのか?」と、同国で絶大なる評価を受けるビートたけし本紙客員編集長(71)に続けるかどうか、注目されている――。

 世界中から至宝の美術品が集まるルーブル美術館で個展を開催するという大きな夢を、香取がかなえた。

 初となる個展は、日仏友好160年を記念した日本文化・芸術の祭典「ジャポニスム2018:響きあう魂」の公式展示だ。開幕前日の18日に行われた内覧会の場で報道陣の取材に応じた香取は「感謝と感動しかない!」とその興奮を隠し切れない様子。

「ルーブル美術館で(展覧会が)できたということが信じられないです。あり得ないです。光栄であると同時に、感動と感謝しかありません。本当にたくさんの人のお力を借りて実現できました。初の個展ですが、僕一人のものではありません。何もないところから初の個展を、ルーブル美術館でできたということが信じられません」

 さぞ重圧を感じていると思いきや「個展のプレッシャーというのはあったはずなんですが…開催日が近づけば近づくほど、さらに設営をしているうちに一気に不安もプレッシャーも全てなくなりました」と充実の表情を浮かべた。

 展示されている作品の中には、SMAP解散騒動中に感じた“香取の思い”が込められたものもある。それは「Lie ARIGATO」というタイトルの作品だ。

「『ウソ、ありがとう』という意味になります。去年、思いもかけないところで『香取、画家になる』という記事が出ましたが、その時のウソのおかげで今があり、フランスに来られたという意味を込めて作っています」と明かす。

 さらに「作品を見に来てくださる方には、今までの僕にこんな一面もあったんだと知ってほしいし、知らなかった人にはこの作品から僕という人間を感じ取ってほしいです」と語った。

 前日の設置作業では、ギリギリまで作品の配置を練るなど、最後の最後まで“香取流”にこだわった。

 個展には「新しい地図」の仲間である稲垣吾郎、草なぎ剛も訪れた。

 稲垣は「ルーブルでこんな個展ができるなんて興奮します」。草なぎも「展示全体を見るとちゃんとしたストーリーになっていて、もしかしたらこれらの作品はすべて、ここに来るためにあった、ここにきて作品が完成したのでは、と思いました」と感動していた。

 そんな“画家・香取”の活躍に、フランス国内では早くもたけしとの関係が注目されている。

 たけしは映画監督「北野武」として2010年、フランスにおける芸術文化勲章の最高位であるコマンドール章を受章。16年には最高勲章の「レジオン・ドヌール勲章(オフィシエ=将校)」を授与されるなど、数々の表彰を受けた。現時点では香取とは比較できないほど、実績、知名度ともに圧倒的存在であることは間違いない。ただ香取も、ルーブル美術館で個展を開いたことには大きな意味があるという。

「キタノ以外の日本人が、世界中のアーティストの憧れの場であるルーブルで個展を開いた衝撃は大きい。フランス国内でも非常に大きな関心が寄せられている。これから称賛、批判とさまざまな声が集まるでしょう」(現地メディア関係者)

 早くも会場にはフランスを代表するアートジャーナリストのユーグ・シマール氏が訪れ「爆発的で原始的な色が印象的。彼は浮世絵のように瞬間をとらえている、という印象も受けました」と評価した。

 香取がいつか、たけしのような評価をフランスで受ける日はやってくるのか?