演歌歌謡界で活躍する若手イケメン歌手たちが「演歌男子」と呼ばれ、人気を集めている。その一角を担っているのが2人組の「はやぶさ」だ。

 現在はヒカルとヤマトの2人組だが、もともとは3人組のユニットだった。今年の3月に体調不良でメンバーが1人脱退し、以降、2人で歌い続けている。

 メンバーが脱退したのは、シングルをリリースした直後。ある音楽関係者は「CDジャケットももちろんですが、プロモーションビデオも3人で撮ったものを出したばかりだし、スタッフもどうしようと頭を抱えていました」という。

 スタッフが悩むのだからメンバーはもちろんだ。当時のことをヤマトは「突然、辞めるって聞いてビックリしましたよ。ただ、体調不良ならしょうがないかと、2人でやっていこうと覚悟は決めましたね。3人から2人になって、問題なのは振り付けでしたね。歌はどちらかが歌えばカバーできるんですが、振り付けは3人でセンターを中心に左右対象でつくったものが多かった。1人欠けたときには、どうやったらいいのか悩みました」と振り返る。

 そうした試行錯誤が続いた苦労も、少しずつ実り始めたようだ。いきなりのメンバー脱退も、ようやく過去のものとすることができ、さらには2人ならではという活動にも取り組み始めているという。

 ヒカルは「今のお客さんは慣れているというか、歌がうまいというだけでは厳しい。やっぱり見に来てくれたときに『面白かった』と思わせるだけの要素が必要だと感じている」。歌がうまいのは大前提。曲の間のトークで楽しませることも必要だと痛感しているというのだ。「たまにコントも考えたりする。大したものじゃないです。それでも、やっぱりお笑いタレントではないので難しいですが、喜んでくれます。ほかにもボクが日本舞踊をやっていたので、ステージで見せるということも挑戦したりする」。まさに必死だ。

 その苦闘のおかげか着実に人気を上げ、先日も歌謡ポップスチャンネルが主催し、純烈、中澤卓也、パク・ジュニョンら若手の人気歌手が集まったコンサート「演歌男子。LIVE 2018」にはやぶさは出演。2人になってからの初めてのシングル「ジョー☆デッキー!!!」も8月にリリースした。これからさらなる躍進を目指す。