日本映画の賞レースに異変 予想外の「メジャー対インディーズ」

2018年09月11日 11時00分

 今年の日本映画界の賞レースが「メジャー対インディーズ」という予想外の展開となっている。

 日本映画界といえば、5月に「第71回 カンヌ国際映画祭」のコンペティション部門で最高賞の「パルムドール」に輝いた、是枝裕和監督(56)の「万引き家族」が話題を独占していた。

「日本人による21年ぶりのパルムドール獲得で、審査委員長のオスカー女優のケイト・ブランシェットも、安藤サクラの演技を大絶賛。“世界のコレエダ”の誕生に、久しぶりに日本映画界に光が差しましたね」と映画関係者は話す。

 興行収入も40億円を突破する大ヒットとなった。

「日本映画はアニメしかヒットしないのが実情なので、邦画実写でこれだけヒットするのはすごいことだと思いますよ」(同関係者)

 王道中の王道を歩むメジャー映画の「万引き家族」が賞レースも独走するかと思われたが、最近、意外な“伏兵”が登場した。この夏、映画ファンの話題をさらっている「カメラを止めるな!」(上田慎一郎監督)だ。

 出演役者は全員無名、製作費は300万円で、当初の公開館数はわずか2館というインディーズ作品だった。だが、圧倒的な面白さが口コミで伝わり、あっという間に全国で公開されるまでになった。

「最終的な興行収入は5億から10億円まで見込まれています。複雑かつ絶妙な話の作り込みで『口で説明するより、見たら一発で面白さがわかる』という謎に包まれた展開も味方し、爆発的に広がりました」(前同)

 別の映画関係者は「はっきり言えば、大手の映画会社はショックでしょう。宣伝費も掛けていないインディーズ作品がこれだけ世の中に受け入れられたわけですから」と指摘。映画界にとっても「カメ止め」の出現は大きなショックだった。果たしてこの“2強”に割って入る作品は現れるか。