ミハイル・ガルージン駐日ロシア大使(58)が4日、都内で行われたロシア映画「ヒトラーと戦った22日間」(8日公開)の公開記念イベントに出席した。

 映画は、ソ連軍のアレクサンドル・ペチェルスキーが、第2次世界大戦下で建設されたソビボル強制収容所で起こした脱出劇(ソビボル蜂起)を、実話に基づいて描いたもの。

 1月にロシアで開催された「ホロコースト犠牲者を想起する国際デー」「レニングラード包囲戦からの解放記念日」のモスクワ式典で上映会が行われ、ロシアのプーチン大統領、イスラエルのネタニヤフ首相が揃って参加した。この日はガルージン大使に加え、イリット・サヴィオン=ヴァイダーゴルン駐日イスラエル大使館次席公使も出席した。

 ガルージン大使は「ソビボル蜂起は偉大な行為。若い世代にもナチスドイツに対して勝利し確立された平和は、いかに大きな対価を払ったかということを、同作が物語っている」とコメント。
 さらに、その記憶を次世代に伝えていく義務があると主張し「このような映画が大きな意義を持つ。残念ながら、ある国においては歴史を書き換え、ナチス犯罪者を美化する試みさえ行われている」と複雑な世界情勢について語った。