オカルトファンの間で大人気の三和交通の“心霊タクシー”が、中止騒動を経てファンの熱い応援で続行が決定した。

 タクシーで夜に心霊スポットを巡る「三和交通タクシーで行く 心霊スポット巡礼ツアー」は2015年にスタート。今年は「凍京」と称した東京都内の心霊スポットを巡るものや「多魔」(多摩)、「不死身野」(ふじみ野)、「横浜」のコースがある。時間はロングバージョンとショートバージョンがある。

 しかし、今月19日に三和交通の公式ツイッターで「心霊ツアー凍結案が上層部から出ています。来年開催の為には1万RTの条件を出されました」と発表され、ファンを慌てさせた。

 RTとはリツイートの意味で、ここでは三和交通のツイートをユーザーが引用して再投稿すること。ツイッター上で1万人の署名を集めなければ、来年から中止という条件となった。三和交通広報はこう語る。

「上層部から、コスト面が大きくかかること、公道を使って心霊スポット巡礼するので、地域のお客様に迷惑をかける面もあること、会社に心霊のイメージがついてしまうことなどを考慮し、縮小ないし凍結を求められました。しかし、強い要望もあるので、ツイッターでお騒がせすることになりました。おかげさまで19日から26日で1万RTを達成。9月5日の役員会を待たずに27日に正式継続が決定しました」

 これを受け、三和交通の吉川永一社長は「ツアーの安全面、周囲への配慮を忘れずに、来年も心霊ツアー継続をお約束いたします」とした。

 オカルト評論家の山口敏太郎氏は「タクシーで心霊スポットを回ってくれる企画は斬新。興味がある人が多く、この企画も話題になっていました。自分で運転をして心霊スポットに行こうとしても、暗がりで視界が悪く、運転が苦手な人には苦痛な行為です。場所を見つけ出すことも困難で心霊好き、怪談マニアにとってはうれしい企画なんです」と歓迎している。