米国内外に広まったセクハラや性暴力撲滅の「ＭｅＴｏｏ（私も）」運動の象徴的存在となった女優アーシア・アルジェント（４２）が、未成年とのセックスを秘密にするため、被害者とされる男性に巨額の和解金を支払っていたことが発覚した本紙既報の問題で、米司法当局が強姦の疑いで捜査に着手するという。この問題は米紙ニューヨーク・タイムズが報じたもので、２０１３年５月、アーシアが以前共演した元子役の俳優ジミー・ベネット（２２）とロサンゼルスのホテルで性行為をしたとされる。ジミーは当時１７歳だった。

　米芸能サイト「ＴＭＺ」によると、ロサンゼルス郡保安官事務所は当初「レイプは親告罪で、被害届が提出されない限り動けない」としてきたが、タイムズ紙に続き、他の大手メディアも大きく報じたことから、未成年者への強姦容疑で捜査することを明らかにした。

　一方、アーシアらの告発がきっかけになり、ハリウッドを追放された元大物プロデューサー、ハーベイ・ワインスタイン氏の辣腕弁護士、ベンジャミン・ブラフマン氏は米ＦＯＸニュースに声明を発表した。

「この展開により、これまでワインスタイン氏を潰すため、最も積極的に活動してきたアルジェント氏の驚くべき偽善性が露呈した」と指摘。「中でも言語道断なのは、自身の未成年者に対する性的暴行問題を隠すために工作すると同時に、ワインスタイン氏を非難する急先鋒だったという事実だ」と猛批判した。

　ブラフマン氏は、アーシアとワインスタイン氏の肉体関係は「２人の大人が同意の上で結ばれたもので、その関係は４年間続いた」と主張した。

　アーシアは昨年１０月、自身が２１歳だった時、ワインスタイン氏にレイプされたと米誌「ニューヨーカー」に衝撃告白。ハリウッド女優らが次々と同氏の長年にわたる性的嫌がらせや性暴力を暴露するきっかけとなった。