トリノ五輪・スノーボードハーフパイプ日本代表でポップカルチャータレントの成田童夢(32)が、漫才日本一決定戦「M―1グランプリ2018」にエントリーする意向を固めたことがわかった。

 きっかけになったのは、6月に開催された人生逆転リアリティーショー「リアルカイジGP」(AbemaTV)への出場。ファイナリストに残ったものの、あと一歩のところで優勝を逃し、1億円獲得はならなかった。

 ならばと目標を賞金1000万円に切り替えた。相棒となるのは、高校時代に柔道で全国大会出場経験があり、のちに総合格闘家としても活動した木枠梱包師・ユウキ(福地侑輝=30)。同じカイジのファイナリストとして知り合い、意気投合した。

 童夢は「2人の舌がよく回るようにという願いを、スノーボードの大技にたとえて『ダブルコーク』というコンビ名にした。M―1でもカイジに続いてファイナルに進出し、自らの存在を証明したい!」と意気込む。清涼飲料水のがぶ飲み芸で知られるだけに、ネーミングには裏の意味もありそうだ。

 成田家は妹の今井メロ(30)が女優として存在感を発揮。弟の成田緑夢(24)は先の平昌パラリンピック・スノーボードバンクドスラロームで金メダリストとなり、競技を変えて東京五輪を目指すことを表明している。

 2年前にはポケモンGOで世界初のオリンピアンコンプリーターとなるなど世間の注目を集めてきた童夢だが、きょうだい2人の大活躍に影が薄くなった印象はぬぐえない。今春には久々の競技復帰を果たしたが、腰椎を圧迫骨折して入院生活を余儀なくされるなど、不運に見舞われていた。

 カイジでは抜群の運動神経と、豊富な雑学知識、勝負勘で快進撃を見せ、自らの新たな可能性に気づいた。個性的な一家で独特の英才教育を受けたうえ、関西系の笑いのセンスを持ち、イベントに出演すればDJ、オタ芸、清涼飲料水一気飲みで盛り上げる。スノボ同様の“スベリ漫才”で芸人顔負けの座持ちの良さを生かす時が、ついにやってきた。台風の目となるのは間違いなさそうだ。