「捕まると3年以内に死ぬ」岡山の奇祭 噂の真偽は?

2018年08月07日 11時00分

「ゴーサマ」はカラスが羽ばたくしぐさをする。神に憑依されている間は炎も熱く感じないという

「捕まると3年以内に死ぬ」とのいわれがある岡山県美咲町の奇祭「二上山護法祭」が14日夜~15日に開催される。1275年に両山寺で始まった祭の特色は人間に神を憑依させ、乗り移られた者(護法実)が寺の境内をトランス状態で走り回るという風変わりなものだ。護法祭も護法実もともに地元では「ゴーサマ」と呼ばれる。

 先の7月豪雨は岡山県にも甚大な被害を与えた。内陸部の美咲町でも吉井川が氾濫し、300人強の住民に避難指示が出された。祭保存会の左居喜次会長(62)は「五穀豊穣や天下泰平を祈る祭の間は寺の住職が祈祷をささげている。今年は豪雨被害への祈りもされるでしょう」と話す。

 14日深夜に神を憑依させたゴーサマは、15日午前0時台から境内を走り回り、炎の上を跳びはねる。「本人は意識があるみたいだけど、40~50分は体が勝手に動き回り、疲れもない」(左居会長)。不思議な祭を見ようと、毎年約500人もの人が集まる。ゴーサマに捕まると3年以内に死ぬとの言い伝えが広まったことで「度胸試し」の感覚で悪ふざけをする者も増えた。

「鬼ごっこじゃないからゴーサマの進路をふさいだり、触ったりするのはダメです。カメラのフラッシュを浴びせたり、わざと捕まることもやめて」(前同)。気になるのは噂の真偽だ。「関係があるか分からないが、原因不明の頭痛に襲われたり、亡くなったりする人もいる。触ってしまった人はその場でおはらいもするけど、毎週のように寺に来る必要がある」(前同)。冗談でも悪ふざけはやめたほうがよさそうだ。

 周囲に宿泊施設はなく、旅行客は車中泊か離れた宿の予約が必要。豪雨の風評被害は岡山県で多くの宿泊キャンセルを生んでいるが、夏休みに日本のミステリアスな夜を体験するのもいいかも。