小島よしお「そんなの関係ねぇ!」のルーツを初公開

2018年08月10日 10時55分

「さくらんぼブービー」の木村(手前)。後方は相方・カジ

【小島よしおの履歴書(連載10)】「何かネタやれよ」――。お笑い芸人・小島よしお(37)を一躍スターダムにのし上げた「そんなの関係ねぇ!」は、クラブイベントで先輩芸人からムチャぶりされ、何とか応えようと思いつきで繰り出したギャグだった。駆け出しのイチ芸人が急転、サクセスストーリーを爆走する“夜明け前”の秘話を初公開する。

 ピン芸人として歩み始めた2006年は怖い話をしながら服を脱いでいき、オチで裸になるという芸をやっていました。

 さすがに普通の下着だとマズいので、「衣装っぽいものはないかな」と千葉にある実家の自分の部屋をゴソゴソと探したら、海パンを発見。ハタチの時、母親が営む沖縄料理屋のお客さんが僕を笑わせようとプレゼントしてくれたものでした。

「はいてみるか」

 脱ぎながら怪談という芸のオチに海パンが加わります。

 なぜこんなネタをやっていたのかというと、ライブで与えられた出番は1分ほどで、変わったことをやらないと目立たないからでした。でも、全然ウケません。

 プータロー状態だったある日、「さくらんぼブービー」の木村圭太さんがDJをするクラブイベントに“かばん持ち”の僕も同行しました。

 イベントでは突然、木村さんにムチャぶりされました。

「何かネタやれよ」

 店はフロアが2つあり、1つはDJスペース、もう1つは飲食スペース。DJスペースにお客さんは誰もいなかったけど、先輩のムチャぶりには応えないといけないので思いつきのギャグを繰り出しました。「誰もいないけど、そんなの関係ねぇ!」「スベってるけど、そんなの関係ねぇ!」

 すると――。

 なぜかお客さんが1人、また1人とやって来てザワザワし始め、そのまま盛り上がりました。これが「そんなの関係ねぇ!」のルーツ。クラブで生まれたギャグだったんです。

 その年の残暑が厳しいある日、ラジオ番組でネタをする仕事がありました。ネタといっても手持ちは脱ぎながら怪談してオチで海パン――しかありません。

「ラジオじゃ伝わらないな。そういや…」

 当時の彼女が「今でも私のお母さんと一緒に家で『そんなの関係ねぇ!』ってマネしてるよ。あれ、フレーズが耳に残るんだよね」と言っていたのを思い出します。

 あのギャグはクラブ以外はプライベートでしか見せていませんでした。

「やってみるか」

 迎えたラジオ番組で披露すると、思いのほかウケて好評。「ネタとしてやっていけるのかな」と気づきました。

 ただ、皆さんが知っているような完成形ではありません。ラジオ番組以降、ライブでもやりました。披露する日ごとに振り付けを変更。江頭2‥50さんみたいに黒いスパッツをはいてやってみたこともありました。

 試行錯誤は続いたけど先輩芸人からも「おもしれぇな」と褒められ、ライブかいわいでは「コジマってヤツがおもしろいらしいよ」と噂が流れたそうです。ライブに呼んでもらえるようになったのは07年からでした。

 次回は「そんなの関係ねぇ!」が完成し、世に出た話です。

☆こじま・よしお(本名小島義雄)。1980年11月16日、沖縄生まれ、千葉育ち。2006年、早稲田大卒業。翌07年にギャグ「そんなの関係ねぇ!」でブレークし、同年の新語・流行語大賞でトップテン入りを果たす。16年7月に一般女性と結婚。今年8月25日、単独ライブ「小島よしお的おゆうぎ会 メリーゴーランド」(東京・CBGKシブゲキ!!)を開催する。血液型=O。178センチ、70キロ。家族は両親と兄。