タレントの稲川淳二(70)と、本紙でもおなじみのオカルトに詳しい作家の山口敏太郎氏がこのほど、大阪市の関西テレビで行われた「稲川淳二の怪談グランプリ2018(仮)」の開催会見に出席した。

 2009年7月にスタートした同番組は、プロアマ問わず全国から集まった怪談師たちが、不思議な体験や恐ろしい話を披露し、最も怖い怪談師を決定する真夏の風物詩だ。

 10回目を迎え、印象に残る出来事について稲川は「16年の廃虚での収録中、何か感じると思ってある部屋をのぞいたら、みこしがあったんですよ。さらにその周りに、なぜか生活感があって…。ずっと音がしているのに誰もいないし、急に明かりも切れるし、パニックになりましたよ」とプチ怪談を披露。「今年も何かあるでしょうね」とニヤリ。

 今回は新しく観客の投票で勝敗を決める。稲川は「一番公平。私はもう怪談を50年間やっています。毎日怪談をやっている人と、たまに怪談を聞く人とは見方に違いが出て当たり前。私の専門的な感覚よりも、見て聞いているお客さんが素直に怖いと思った方がいいんじゃないかと思います」と納得顔で語った。

 一方、オカルトに詳しい山口氏も「公平に見ているつもりだけど、どうしても好みが出ちゃう。しかも僕は専門的に研究していて、稲川さんはプロだから、もう何が怖いのか分からなくなってきました。目線がマニア化しているのかも知れません。そういった意味でも一般投票は素晴らしい」と同調した。

 稲川は「常々『怪談というのは、どこで何があってっていう怖い事件を語ることではない』と言ってきました。最近は時代のせいか、その傾向が強いのですが、できればその裏にある人の悲しさや心があると余計に盛り上がると思うんです。だからそんな“質の良い”怪談を語る方が現れるといいなと思います」と期待を込めた。

 番組は予選と決勝で構成。予選の模様は7月22日、決勝は同29日の深夜1時から、それぞれ放送される(関西ローカル)。