6月22日公開の映画「焼肉ドラゴン」で長女・静花役を演じた真木よう子(35)と次女・梨花役の井上真央(31)が、互いの役どころが普段と逆だったとインタビューで明かした。

 この映画は数々の賞を総なめにした伝説の同名舞台を、劇作家・鄭義信自らが映画化。昭和40年代の関西、伊丹空港付近の集落に住む在日韓国人一家のたくましく生きる姿を、時にユーモアを交えて描いている。

 静花は右足が不自由で自分の本音をなかなか明かさない性格。一方、梨花は感情的で思ったことをすぐ口に出してしまう。役柄的に逆ではという質問に、真木は「私もぶっちゃけ、そう思いました(笑い)。梨花のイメージは真央さんにないっていうわけじゃないけど、どっちかというと真木よう子では…と」。

 このひと言に大笑いした井上も「今までは静花役が多かったので、最初に梨花ですか?と聞き直しました」という。同時に「チャレンジ精神」(真木)、「すごく新鮮で楽しみ」(井上)と、これまでにない演技にも挑んだ。

 静花の右足の事故には梨花の夫になった哲男(大泉洋)が絡んでいるのだが、真木が「哲男と昔話をする流れで突然足を洗うシーンがあるんですけど、どうして今洗うのって(笑い)。このタイミングで洗ったら哲男が気にすると思うから。あ、静花なかなかやるな、魔性だなと思った」。

 井上は全員が感情をぶつけ合う場面で鄭監督に「自分の体を叩いて怒りを表現する韓国人がいる。梨花も叩いて」と指導され「自分を叩くというこの感覚は今までなかった。難しかった」と話す。強い家族の絆だけでなく、2人の“新鮮な”演技にも注目だ。