「ミス・アメリカ」が水着審査の廃止発表 美人運営責任者にセクハラ被害過去

2018年06月08日 16時30分

グレッチェン・カールソン氏(ロイター)

 米国で1921年に始まり、歌手、女優として日本でおなじみのバネッサ・ウィリアムス(55)などを世に出した「ミス・アメリカ」コンテストで、なんと水着やドレスの審査を廃止することが発表された。運営側は「もはや外見で判断する時代は終わった」と理由を挙げているが、多くの男性ファンは「ミスコンの意味がない」「行き過ぎたフェミニズムだ」などと猛反発。同国で最も歴史あるミスコンの決断が米国中に波紋を広げている。

 運営する「ミス・アメリカ機構」理事長のグレッチェン・カールソン氏(51)は5日、米ABCの情報番組「グッド・モーニング・アメリカ」に出演し、大会の新方針を発表した。同氏は自身も元ミス・アメリカで、元ニュースキャスター。

 カールソン氏は「ミス・アメリカは、もはや美人コンテストではなく(単なる)コンテストだ」と位置づけ「今後は出場者を外見で判断しない。学識や社会的影響力、才能や戦い抜く力を備えた、新たな世代の女性リーダーたちを発掘するものとなる」と力説した。同コンテストは米国籍を持つ17~24歳の独身女性に出場資格があり、全米50州の各代表に加え、コロンビア特別区と米国領バージン諸島の代表計52人が決勝大会に臨む。これまでは水着、イブニングドレス、特技、インタビューを経て優勝者を決定していた。これが審査対象になるのは特技とインタビューのみ、出場者はそれぞれ好みの服を自由に着て出場することになるという。

 カールソン理事長は89年のミス・アメリカ大会で優勝した後、FOXニュースのキャスターに転じた。だが、当時の最高経営責任者から性的嫌がらせを受けたとして同局を提訴。2016年に和解が成立、親会社の21世紀フォックスが謝罪し、和解金2000万ドル(約22億円)を支払った。同氏は、現在全米各界で広がるセクハラ撲滅運動を支持していた。

 一方「ミス・アメリカ」と並ぶ米ミスコンの“老舗”「ミスUSA」は「ミス・ユニバース」米国代表決定を兼ねる大会で、水着審査は存続の方向だ。